もはやいつの話だという感がありますが,無線LANアクセスポイント(ダウト!)を新調しました。
これまではYAMAHA製の無線LANダイアルアップルータ「RTW65b」を利用していたのですが,何しろ4年前に購入した製品のため802.11bのみの対応で,せっかくノートPCに搭載されている802.11aや802.11gが宝の持ち腐れになってしまっている上,自宅がコンクリパネル工法のため,2階の自室に設置すると一階のトイレなど圏外となってしまう場所ができてしまうのが悩みでした。
2年前くらいからボチボチ買い換え時かなとは思っていたのですが,YAMAHAが個人向け市場から半ば撤退してしまったために後継機種が出ず「ルータはYAMAHA製品」と心に決めていた私としては,必然的にダイアルアップ機能抜きの純粋な無線LANアクセスポイントを狙わざるを得ないことに。 そんなこんなでコレ!という製品を見つけることができないままズルズルと来てしまったのですが,日課の新製品チェックをしていて知ったのが今回購入したバッファローの「WHR-HP-AMPG」だったというわけです。
参考URL
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2005/000180.html
この無線LANアクセスポイント(……)は大型のアンテナを装備しており,電波の到達距離と距離や障害物による通信速度の低下軽減をウリにした製品です。 なるほど立派なアンテナがついており,「これなら1台で自宅全域をまかなえるかも!」と注目していたところ,ヨドバシ.comで22%(だったかな?)のポイント還元対象商品となっていたので,思い切って購入してみた次第。
……で,発注してから気づいたんですが,この商品,製品名では「無線LANアクセスポイント」と謳っているくせに,実は「無線LANダイアルアップルータ」だったというオチが(苦笑) 箱にはデカデカとそう書いてあるので直ぐにわかるのですが,通販での購入だったため発見が遅れてしまいました。
# いや,スペックシート見てアレ??とは思ってたんですけどね(^^; <ニブイよ
それとこれは端からわかっていたことですが,昨年の「総務省令第92号 電波法施行規則の一部を改正する省令(長いよ)」の関係で802.11aが新規格になっているため,手持ちのThinkPad X31(JHJ)やThinkPad T43(92J)に搭載された旧規格の802.11aと組み合わせて利用できないという問題もあります。 が,旧規格の製品でも5.2GHz帯に関してはファームウェアのアップデートなどで利用できる※……と思ってたんですけどねぇ……。 よもやIBM(Lenovo)製品では「未だに対応検討中」だったとは……orz とっくに対応ファームを出してくれているものだと思い込んでました。 しかも旧製品向けの(新規格の)ミニPCIカード製品は用意されてないのね……ちょっと泣けます……。
# とこの文章を書き始めた時点(3月(汗))では思っていたのですが,最近になって「ThinkPad 11a/b/gワイヤレスLAN Mini-PCIカードII (J52/W52/W53)」というオプションが発売になりました。 無線LANを搭載した全ての旧機種に対応しているわけではなさそうですが,一応T43は対応機種に入っている模様(X31は表記なし……X32はOKになってるんですけどね)。 懐に余裕ができたら買いたいところです。
※ 従来の802.11aで利用していた5.2GHz帯もチャンネルがずれていてそのままは利用できないため,ファームウェアのアップデートが必要。 従来のチャンネルをJ52,新規格の5.2GHz帯部分をW52。5.3GHz帯の部分をW53と呼ぶらしい。 特に表記がない製品は旧規格のJ52になる。
参考URL
http://www-06.ibm.com/jp/pc/news/050517.shtml
http://www-06.ibm.com/jp/domino02/NewAIS/aisextr_l.nsf/ByLetterNo/LTO06019
とまぁ,のっけからケチが付いてしまいましたが,ThinkPad T43は802.11gも搭載しているので当面はこちらを使う方向で,早速設置してみることに。 で,結果ですが……あまり変わらないような(汗) 一応今で電波が届かなかった場所でも「ギリギリ」使えるようになったのですが,リンクが安定しないため常用できないので実質的な改善はなし(^^;
木造ならともかく鉄筋コンクリでは到達距離(障害物の回折?)では劇的な改善は望めないようです。 出力が上がったわけではない(と思う)ので,当然といえば当然の結果なのかもしれません。 到達距離よりはむしろ速度低下の改善に威力を発揮するのかもしれませんね。 ウチでは比較対象がないので検証のしようがないわけですが。
とまれ本製品には(図らずも)ルータ機能が付いているため,「RTW65b」をリプレースするのがまっとうな使い方でしょう。 というわけで前述のポリシーを曲げてルータ機能も使ってみたのですが……。 価格が全然違うので当たり前といえば当たり前なのでしょうが,比較してしまうと付加機能の部分で差が気になってしまいます。 「RTW65b」の場合メールチェック機能が付いており,任意のメールボックスをチェックして携帯電話などに転送できて重宝していた※のですが,そういった気の利いた機能はありませんし,VPN接続(ほとんど使ったことないですけど(^^;)への対応もパススルー対応のみ。 とまぁこの辺りは不便ではあるものの予想の範囲内でしたが……。
# 個人的に重視していた,ファイアウォールや侵入検知周りの優劣はよく分からず。 <オイ
# スループットに関しては(「RTW65b」が遅すぎるので)本製品の圧勝ですが。
※ auの場合,フツーにメールの転送をかけると500KB(だったかな?)以上のファイルが添付されているとハネられてしまい,メールが届いたことすらわからないというステキ仕様のため,何らかの対策をしておかないと急ぎの原稿修正依頼などがきた時に対応できないという困ったことに……。 今どき1MB超のメールなんて珍しくもない(と思う)ので,添付ファイルを削除して配信くらいの芸を見せていただきたいところ。
本体のインジケータが802.11aとg,ブリッジ(ルータ機能を無効にしてアクセスポイントとして利用する)モード,電源,DIAG(エラーなどシステムの状態を知らせる)ランプとたったコレだけしかないのが,なかなかに不便です。 ウチの環境ではハブやADSLモデムを机の裏にブチ込んでしまっている上設置場所が離れているため,WANとLANのアクセスランプくらいは欲しかったところ。
更に閉口したのは各種設定変更時の待ち時間の長さです。 「RTW65b」の場合,設定を変更した場合(ブラウザの読み込みタイムラグは別として),瞬時に設定が変更され画面が切り替わるので,これが当たり前だと思っていたのですが,なんと本製品ではちょっと設定を変更する度に「再起動するまで○×分お待ちください(うろ覚え)」といったメッセージが表示され,待たされます。 MACアドレスフィルタにアドレスを追加するだけで30秒強。 更に時間がかかるもの(なんの設定かは忘却)だと,1分30秒以上も待たされるという……。 今どきの(低価格な?)製品はこんなものなんでしょうかねぇ。
# 単に製品の構造(仕様)の問題かもしれませんが。
そんなわけで,結局本製品はブリッジモードで単なる無線LANアクセスポイントとして利用することにして,ルータはこれまで通り「RTW65b」を使うことになった次第(^^;
# ただし「RTW65b」側は無線LAN機能を無効にした上で,無線LANカード(PCIカードを内蔵しているタイプなので)を引っこ抜くことで少しでも節電する方向で。
で,トイレに電波が届かない件ですが,アクセスポイントの設置場所を変更し,電波が届かなくてもあまり困らない場所に穴ができるように調整することで,ひとまずの決着としました。
そんなこんなでそれから数カ月(といっても既に先月の話……),同じくバッファローから無線LAN中継器「WRP-AMG54」なる素敵アイテムが発表に。 アクセスポイント←→「WRP-AMG54」間には802.11gを使い,クライアント通信には802.11aを利用するってのが,スマートな感じでいいですな。 これを1階に設置すれば……と夢は膨らみます。
もっとも,ウチの環境でこれを使うには現在利用している無線LANクライアントを全てリプレースする必要があるため気軽には導入できないわけですけれどね(汗)
# 802.11b/gもしくは802.11a(J52)対応の製品しか持ってないので……。