E-750の発売から1カ月がたち今更の感が強いですが,E-750のインプレ記事の登場です(^^;;;(2001/08/14)
E-750のベースとなった(であろう)E-500やE-700,対抗機種であるiPAQなどとの比較を交えつつ,E-750の長所,短所を分析してみたいと思います。
なお,記事中,細かいスペックを長々と引用する気はありませんので,各マシンの詳細を知りたい方は以下のオフィシャルページをご利用ください。
まずは外見からということで,筐体(ボディ)についてです。
ひと目みれば分かる人には分かることですが,背面パーツはE-50x系のものが流用されています。
# ニュースサイト系のレビューでこのあたりが全く触れられていないのは禁句なのか,それとも単にレビュアーが気づいていないのか…
# ってCE FANのレビューでも触れられてないってのは…むぅ。
唯一,前面のパーツ(一体成形のため側面含む)のみが新規パーツになっています。
したがって大きさはまんま『E-50x相当に逆戻り』しています。
他のレビュー記事などをみると,その厚みはE-700に比べ1mm程度の増加に抑えられており実用上は大差ない〜(意訳)といったようなことが書いてあったりしますが,私の感覚から言わせてもらえば全然違いますね。
やはりE-750はデカイです。
特に背面側がCFスロットやバッテリのせいでフラットではない点と,角張ったそのスタイルが握り心地を損ない,E-700に対し実数値以上の違いを感じさせます。
# もっとも,iPAQにCFジャケットを付けたものより明らかに小さいのは分かりますが(^^;
ただし,重量に関していえば,数値以上に大きく感じられるボディが幸いしてか随分と軽く感じられるのは意外でした。
わずか5gの差のはずですが,E-500とくらべると意外なほど軽く感じられます。
鞄やウェストポーチに入れて持ち歩く分には全く問題ないでしょう。
# 私の場合,PCカードジャケットを付けたiPAQはウェストポーチに入れたくないです(^^;
デザイン的には…
まぁ,弁当箱(真四角)の本体形状を誤魔化しつつ前面投影面積を小さく見せるという試みは『少しだけ』成功していると言えなくもありませんが,E-700のように何度見ても小さく見えるという所までには至っていません。
# パッと見はともかく,よくよく見ればやはりデカイですし四角く見えます。
# E-50x系と違い上面が真っ平らなのも,注視した時の印象を悪くしているような(苦笑)
ま,この辺りは好みの問題がありますので,これ以上はノーコメントということにしておきましょう(^^;
なお,カーソルの使い勝手や内蔵スピーカの品質,E-50x筐体に戻ったことによる弊害などは後ろの『その他のハード』で触れていますから,そちらを参照してください。
MIPS系最強のVR4131(200MHz)を搭載ということで誰しも気になるのが,動作速度でしょう。
結論からいえば,体感速度は公称値の30%を上回っています。
# 1.3〜1.5倍弱程度?
iPAQにもほぼ遜色の無い動作速度を実現しているといって差し支えないでしょう。
ただし,両者を真剣に比較した場合,iPAQの方がやや速度に勝るシチュエーションが散見されます。
# 店頭デモ機の標準アプリで試すなら,『メモ』の手書き文字入力(NOT手書き入力パッド)で画数の多い字を書いてみれば分かります。
# 動画や(ゲーム機の)エミュレータ利用時のフレームレートもiPAQには微妙に叶わないようですね。
とはいうものの,E-700ではかなり処理落ちしていた『Turjah Episode II』や『えここdeふぁいと!(特にStage2以降)』などの重めのゲームも快適に遊べるようになっていますから,十分なスペックアップを果たしたと言えるでしょう。
何にせよ,現状のマシンの中ではトップクラスの動作速度であることは間違いありません。
お次はE-700の頃はiPAQに大きく水を空けられていた,ActiveSyncによるUSB接続時のファイル転送速度です。
…が,残念。 こちらはE-700から大して改善されてはいません(^^;
例によって4MBのファイル(今回はMP3(^^;)を転送してみたところ,約90秒ほどかかりました。
E-700の約120秒に比べれば躍進といえますが,iPAQの約40秒と比べてしまうと…(苦笑)
ま,せっかくCFスロットが使えることですし,USB経由はPIMデータの同期程度と割り切って,大きなファイルの転送にはLAN経由もしくはCFカードリーダ経由を利用するのがよいかもしれません。
E-750は例によってCASIOお得意の透過型HAST(ハイパーアモルファスシリコンTFT)液晶を搭載しています。
『また反射液晶じゃないのかよ』という,アウトドア派モバイラーたちの声が聞こえてきそうです(^^;
# ちなみに私はインドア派なので透過型がベストチョイスなのですが…
が,実はE-750のHAST液晶は屋外での視認性が『劇的に』改善されています。
# 購入直後に屋外で取り出した際,思わず我が目を疑った程です(^^;
E-700などは炎天下はおろか曇りの屋外でも暗くて結構見づらいかなと思ったものですが,E-750では曇天や日陰レベルであれば視認性に全く問題ありません。ちょっと
# 屋内(蛍光灯下。除く量販店)でフロントライトを消したiPAQより,見やすいくらいです。
# 写真を撮りたかったのですが,直射日光下ではガラス表面にピントがあってしまい,手持ちのオートフォーカス機では上手く撮影できませんでした(^^;;;
また,直射日光下でE-700の表示を読み取るにはそれなりのテクニックと根性を必要としましたが,E-750であれば,液晶の角度をほんの少し調整する(手首を軽くひねる程度)だけで,簡単に表示を読み取ることができるようになりました。
# タイトルバー右上の時間表示なども比較的容易に読み取ることが可能です。
※ 当然ですが,直射日光下で反射型液晶並に綺麗に表示されるという訳ではありません。
これまで屋外利用というと反射型液晶必須であるかのように言われてきましたが,E-750の液晶はそれを覆す実力を持っているといっても過言ではないでしょう。
# この液晶を使ってしまうと,正直E-700(の液晶)には戻れません(苦笑)
しかし,これだけ屋外での表示品質が改善されたにも関わらず,全くといっていいほど宣伝されていないのは謎としか言いようがありません。
# CASIOの商売下手(というか何というか)には,毎度のことながら溜息が出ます(--;
ちなみに屋内での表示品質は相変わらず素晴らしいです。
高精細,高輝度かつ美しい発色で他社のPocket PCの搭載する液晶とはレベルが違いますね。
お絵描き用途には強く押したい逸品と言えましょう。
また,CASSIOPEIA EシリーズはiPAQのようなバックライト(iPAQはフロントライト)の自動調光機能こそ持っていないものの,カーソルとアクションコントロールの組み合わせでバックライト輝度とコントラストを簡単に調節できるため,最適化の甘い自動調光機能よりも優れた使い勝手を実現している点も見逃せないポイントです。
前述の屋外での液晶の視認性向上と並んで,E-750の最大のセールスポイントともいえるのが,このバッテリ駆動時間です。
公称値では10時間とE-700の7時間から3時間の向上ですが,用途によっては倍以上の駆動時間延長を果たしています。
たとえば,当サイト恒例のWMAの連続再生実験(条件は下記参照)では507分(8時間半弱)を記録しました。 E-700が220分そこそこだったと記憶していますから,まさに倍以上の伸びを示したことになります。
64kbpsのWMAファイルの連続再生,バックライト消灯,本体スピーカボリューム最大。
# 実験では本体スピーカを利用しましたが,素直にヘッドフォンを使えば9時間は固いでしょう。
また,実際に計測した訳ではありませんが,ゲームや動画再生などの重めの作業を交えつつハードに使い倒しても5〜6時間。閲覧を主体にした『連続』利用なら7〜8時間は十分に利用できるような印象があります。
これに加えて,CASSIOPEIA EシリーズはPocket PCでは唯一『バッテリ交換が可能』でしかも『急速充電器』も用意されていますから,バッテリ周りは間違いなく最強のPocket PCであるといって差し支えないでしょう。
ライバル機種が軒並みバッテリ駆動時間に欠点を抱えており,また今後はAirH"の常時接続など今以上に連続動作時間が問題とされるシチュエーションが増える可能性が高いだけに,これは大きなアドバンテージであると言えます。
# 私がiPAQを常用出来なかった原因はこの一点に尽きます。 まぁ,体力のある人ならバッテリ駆動時間延長のためだけにPCカードジャケットを使ってもよいのでしょうが(^^;
また,バッテリはより大容量の新型に切り替わっていますが,E-500用と同じサイズ(E-50xにも対応との表記あり)な上,E-50x系の急速充電器をそのまま流用できる点も古くからのCASSIOPEIAユーザには見逃せないポイントですね。
実用系からエンターテイメント系にシフトした感はありますが,概ね従来通りですね(^^;
標準状態で国語,漢和,英和,和英の統合辞書が入っていたり,死ぬほど使いづらいPocket Outlookの補助として独自のPIM系ソフト(除く仕事)が用意されている点は余計な追加投資(やメモリ容量の無駄)を避ける意味で非常にありがたいです。
加えて,『Mobile E-Mailer』にワンタッチ送受信への対応などの細かい改良が施されている点も評価できます。
また,本体添付ではなくサイトからのダウンロードですが,『Mobile Internet Timer』によるWebやメールのタイマー巡回が可能になった点も興味深い所でしょう。
# まぁ,そこそこ使えるソフトに仕上がっているような…
本体がCF TypeIIに対応したことにより,標準状態でE-50x用オプションだったデジカメカードが利用できるようにアルバムソフトが『Mobile Picture & Video Player with Camera』に強化されています。
もっとも,動画再生ソフトが全部で3種類入って,路線検索ソフトがはずれるなどちょっと首を傾げたくなる点もなきにしもあらずといった所でしょうか?(苦笑)
# まぁ,私は使ってませんでしたが(^^; >JRトラベルナビゲータ
このタイミングでリリースするならWindowsMediaPlayerにMPEG4のストリーミング再生にも対応した7.1を搭載して欲しかったというのはありますね。
また,E-750用のWMPは側面のハードボタン(旧Esc,現Windows)が追加になった分,アクションコントロール+ボタン3に機能が割り当てられない点や,相変わらずカーソルの左右に機能が割り当てられない点は大いに不満ありです。
# 左右に対してはレジストリを操作することで機能割り当てが可能なことがわかっていますが。 詳しくは小技集参照(^^;
まぁ,何というか,散見される改悪点は全てE-50x系筐体からの引き継ぎで,E-700で改良された点が全て振り出しに戻っただけという話がありますが(苦笑)
まんまE-50x系のパーツを流用しています。
本体側にE-700のような誤作動防止策が施されていない分,E-50x時代同様にふと気づくとアプリが起動していた(電源が入っていた)ってなことが日常茶飯事になりました。
一応そのフォローとして,ハードボタンを押しても電源が入らないようにするための『ボタン起動設定』が標準状態で導入されている点は(多少は)評価できるかも知れません。
# E-50x時代のようにリセットしたら設定がキャンセルされるということもないようですし(^^;
いつもならカーソルも同様に…と書く所ですが,実は改良されています。
押しやすさではE-700のものに軍配があがるのですが,E-750は内部的に改良されたらしく,クリック感が得られるようになりました。
# カーソル裏に新パーツが追加されているという情報も…
この改良はシューティングゲームやアクションゲームをプレイする上では,かなり重要です。
# 実際E-700でクリアできなかったゲームが,E-750になってあっさりクリアできるようになりました(^^;
斜め押しや他のボタンとの同時押しも可能な上,ゲームに最適な配置を持ったE-750の長所をより活かす意味で,素晴らしい改良点といえましょう(^^)
iPAQやGENIO eの動向をみるに,最近はOSをフラッシュROMに搭載し,OSのVer.UPが可能であることをうたい文句にするのが主流になりつつあるようです。
対してE-750は単なるマスクROMのためOSのVer.UPは不可能。
…なのですが,実はこれで正解でしょう。
なぜなら,海外のサイトの情報などをみるに,次期Pocket PCはARMしか対応しないことがほぼ確定したようですので,CPUがMIPSという段階で既にVer.UPの道は閉ざされているのですね(苦笑)
したがって,コストを削減するためにはベストの選択だったということができるでしょう。
# ただし,あくまで『今回は』ですが。 次期ARM搭載CASSIOPEIAでもマスクROMを搭載して来たら…(^^;
iPAQなどのように64MBモデルがラインナップされていません。
E-750は拡張スロットが1つしかないため,CFタイプ通信カードなどの存在を考えると,ストレージエリアの確保は重要な課題であるだけに残念ではあります。
# 実際ここがネックで購入に踏み切れなかった方もいらっしゃるようですし。
とはいえ,E-750を現在の価格でリリースした上で,2モデルをラインナップする体力がCASIOにはなかったと言われてしまえば仕方がないことかなとも思います。 <私の勝手な想像ですが(^^;
ヘッドフォン再生品質が向上しました。
具体的には,再生時のノイズが減っ(S/N比が向上し)ています。 これでiPAQと遜色ない再生品質になりました。 音圧も相変わらず必要十分です。
外部スピーカは同筐体のE-500に比べ音圧,音質ともに向上しました。
大体E-700と同レベルといって良いでしょう。
出先のホテルなどでラジオがわりにBGMを流すのには,十分な性能だと思います。
そういえばE-700で採用されたリモコンに対応してませんね。
仕様的に後退といってよいでしょう。
# もっともあのリモコンは本体電源のON OFFができないなど,使い勝手が悪く,再生品質もいまひとつだったので,個人的には全く利用していなかったのですが(^^;
E-700のSDメモリカードスロットからCFスロットに戻りました(^^;
まぁ,E-700の時に物議をかもしたSDスロット搭載ですが,開発当時CASIO開発スタッフはP-inComp@ctの存在を知らなかったという話ですから,責めるのは気の毒かなと。
# 直後にCFモデルを投入するにはGFORTとの絡みや2モデル維持できないなど,色々と問題があったのでしょう(多分)
とまれ,CF TypeIIスロットが搭載されたおかげでCFタイプの通信カードやLANカード,GPSにFAXモデム,デジカメカードにmicrodriveと多彩な周辺機器が安価に利用可能になったことはありがたいことです。
素直に喜びましょう。
# もっとも個人的にはSDのままでも全然困らなかったんですけど。 というかE-700のパワーアップ版(無論SDIO対応)の登場を望みます(^^;
しかし,CF TypeII搭載機を市場に投入した頃には64MBモデルや2スロット機が流行りつつあるあたり…流石はCASIOというかなんというか(苦笑)
CASSIOPEIA Eシリーズなので当然といえば当然ですが,アクションコントロール(いわゆる偽ジョグダイアル)が付いています。
これはカーソル上下と決定(Enter)の機能を持った特殊なボタンですが,Pocket PCを各種情報ビュアとして使った時絶大な威力を発揮します。
これを備えないiPAQやGENIO eは画面をスクロールさせるのに画面をタップ,あるいは本体前面下部のナビゲーションボタンを利用しなければならないため,操作性や(本体ホールド時の)安定性に欠ける印象があるのは否めません。
個人的には日本人向けのPDAには必須の機能だと思っています。
# その点NECはわかっているなぁとか。
これまたCASSIOPEIA Eシリーズ共通の特徴ですが,ソフトウェアモデムを搭載しています。
iPAQやjornada5xxなどの海外メーカの製品が,外部拡張スロットに頼らない限り携帯電話やPHSと接続できないのに対し,Eシリーズはケーブル一本で各社PDC,PHS,cdmaOneの音声端末と接続して通信を行うことが可能です。
またこれは通信と同時にCFスロットをストレージ用途に利用できることも意味します。
ケーブル類は5K円台と安価とはいわないまでも,各種通信カードに比べればリーズナブルな点もありがたい所でしょう。
ただし,相変わらずH"が32kbpsまでしか対応していないのは何とかして欲しいものですが…
# 当然ですがCFタイプであれば問題なく64kbpsで利用出来ます。
E-50xのクレードルを単にUSB対応にしたものが添付されています。
デザインも古めかしい上,デカくてUSBケーブルが直付けといい所がありません。
# 実際にはその分コストダウンになっているのでしょうが(^^;
さらにコネクタがクレードルから突き出しているため本体を挿した際に座りが悪く,挿しづらく,抜きづらいという最悪の代物と化しています(嘆息)
リリースボタンを押しても本体がスンナリ抜けないため,片手での抜き差しはおよそ現実的ではありません。
加えて,E-50x筐体はシリアルコネクタ周りの強度不足(単にハンダ付けされているだけ…(--;)が有名ですから,抜き差しは両手を使って丁寧に行った方が良いでしょう。
# 私はクレードルにはさっさと見切りをつけて,もっぱら赤外線とLAN経由のActiveSyncを常用しています。
# ちなみにシリアルコネクタの強度不足がE-750で改善されているかどうかは,現在の所不明です。(ただし固定方法はみた目変わっていなかったという情報あり…)
E-50x筐体なのでシリアルコネクタのカバーがスライド式で紛失せずに済む。
E-50x筐体なので,ボタンが1つ多い。
# Ps/PC時代はEscボタンだったが,Pocket PCの本機はGFORTと同じくWindowsボタンになっています。
# 私はWindowsボタンにアプリの終了(AbsoluteSimpleClose)を,ボイスレコーダボタンにスタートメニュー展開を割りつけています。便利です。
E-50x筐体のせいでヘッドフォンジャックが本体側面にあるため,携帯に不便。
E-50x筐体なので,ストラップが付かない。
# 例によってネジに巻き付けるという荒技は使えますが(^^;
E-50x筐体なので,アクションコントロールが心持ち小さい。
E-50x筐体なので,クレードル取り付け用のツメがサイドに突き出していて握ると痛い。
# もっともE-700のレール(窪み)も長時間握っているとそれなりに痛いのですが(^^;
E-50x筐体なので,CF TypeIIが取り出しづらい。
# ツメが無いカードは相変わらず取り出しが困難です。
E-50x筐体なので,CFスロットの蓋がはずれやすい。
etc.(苦笑)
以上,駆け足でE-750の特徴を列挙してきたわけですが,最後に長所と短所を簡単にまとめつつ,そこから想定されるお薦めできるユーザ層と,用途別のマシン選びについて簡単に触れることで本記事の総括としたいと思います。
E-750の長所は『安価』『バッテリ駆動時間』『動作速度』『CF TypeII対応』『屋外でも利用可能な美しい液晶』『ゲーム向けのボタン構成』『アクションコントロール搭載』『ソフトモデム搭載』だということができるでしょう。
対する欠点は『メモリが32MB』『デカイ』『MIPSなので将来性が無い』『外部スロットが1スロット』『目新しさに欠ける』といった所でしょうか。
欠点はひとつを除けば,致命的な問題ではないこともあって,なかなかバランスの取れた良いマシンだということができると思います。
# これらの欠点は,従来であれば当然のことばかりとも言えます。
# ま,逆に言えば進歩のないマシンなわけですが(苦笑)
問題はMIPS搭載による将来性の無さをどうとらえるかだと思います。
とはいえ次期Pocket PCの『Merlin』が登場するまで(短くて半年弱,長ければ1年)の間は国内のソフトであればMIPS版がリリースされなくなるということもないでしょう。
また,ここで生きてくるのが,E-750のコストパフォーマンスの高さです。
メモリが32MBで拡張スロットが1スロットであることを除けば,現状で望みうるほぼ最高のスペックのマシンがわずか5万円で手に入る上,各種拡張ジャケットや通信カードといった目移りするオプションも無い(ある意味欠点かも(^^;)ため,余分な追加出費も抑えることができます。
これに対してライバル機は1〜2万円程度は高額な買い物になります。
# iPAQは単体では通信できませんから,さらなる追加投資も必要な場合アリ。
また,いくらARMかつフラッシュROM搭載マシンがOSのVer.UPに対応できるとはいっても,バグフィックスではなくメジャーアップデートともなれば(MSのリベートの関係で)無料である可能性は限りなく低いといわざるを得ません。
仮にOSのVer.UPが2万(過去の事例と異なりROM差し替えではありませんから,そこまで高くないとは思いたいですが…)だと想定するなら,本体差額と合わせれば4万。
半年後に差額と数万の追加投資で最新機種を購入できることを考えれば,今E-750を購入することは決して悪くない選択だと考えることもできるはずです。
# 何しろハードは日進月歩ですし(^^;
したがって試しにPocket PCを使ってみようとか,将来的な買い換えを許容できる人(=パワーユーザ)には,十分お薦めできる魅力を持ったマシンだといえるのではないでしょうか。
長時間連続で利用したい人(AirH"などの常時接続含む)。
ゲームに利用したい人。
拡張スロットが2スロット必要ではない人。
E-500のハードウェア資産を持っている人。
お絵描きや静止画の閲覧に利用したい人。
マシンを胸ポケットに入れなくてもよい人。
ソツが無いマシンが欲しい人(苦笑)
ボタンがたくさん付いていると幸せな人。
にはかなり強くお薦めしたいマシンですね。
一方,CF型通信カード(P-inComp@ctとか)やGPSカードを利用しつつストレージカードを利用したい人や,microdriveを上回る大容量メディア(東芝のモバイルディスク5Gとか)を使いたい人,マシンを利用するのはもっぱら炎天下の下という人にはiPAQやGENIO eがベストチョイスとなると思われます。
何にせよPocket PC(WindowsCE)はこれから年末にかけてニューマシンのラッシュを迎えますから,自分の用途を見極めた上で自分にあったマシンを選択することが大事ですね。
母艦とCE機が複数あるとフルリセット後のリカバリ(と再同期)が面倒くさいのです(苦笑)
本人はベンチマーク結果にまったく興味がありませんし(^^;