Axim X50v無線機能/バッテリー駆動時間

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無線機能

Dell WLAN ユーティリティ
無線LANのオンオフや省電力設定,
ステータスの確認などが可能です。

無線LAN(IEEE802.11b)にBluetooth Ver.1.2と無線全部入りの構成になっています。

Web上の紹介記事などを読むと,無線LANとBluetoothを同時にONにできないといった話もみかけますが,私の環境では同時オンもOKで接続に失敗することもほとんどありません。
無線LAN,Bluetooth共,問題なくActiveSync接続できています。

ちなみに母艦はThinkPad X31(JHJ)。母艦以外のBluetooth機器は現在利用できるものがないため,ActiveSync接続以外の検証はできていません。

感度の方はh4150と同様にノートPCなどと比較しても遜色ない印象ですが,電源投入直後の復帰時間に関しては,両者で傾向が異なっているようです。h4150は無線LANの復帰が早く,Bluetoothは遅かったのですが,X50vでは逆に無線LANの復帰が遅く,Bluetoothは早くなっています。

無線LANの再接続に10〜20秒程度(大抵の場合は10秒前後)。Bluetoothはほぼ待ち時間なし(2秒程度)で接続できる印象です。

設定に関しては,無線LANはDell製(?)のユーティリティと「Odyssey Client」なる接続ソフトが。Bluetoothはテキサスインスツルメンツ製(?) のユーティリティが。それぞれコマンドバーのタスク通知領域(タスクバーのタスクトレイに相当)に常駐しています。
# 「Odyssey Client」のみ標準では常駐していません。

無線LANに関しては,通常はOSの持つゼロコンフィグレーション機能を利用するのが手っとり早いので,ステータス確認と(ワイヤレスボタンを利用しない場合の)無線LANのオンオフくらいにしか使わないため,特筆すべき感想はありません。
# 周辺のアクセスポイントをサーチしてステータスを表示できるので,野良電波を探して遊ぶのには使えそうではあります。

一方,Bluetoothの方は,h4150に搭載されていたものとほぼ同じものです。ActiveSyncなど接続先を選択する際に,「ダブルタップ」が必要な点はPocket PCアプリケーションのUIとしてイレギュラーな印象はありますが,それ以外はごく素直な作りで使いやすいです。
ペアリングなどBluetoothの基本的な操作手順さえ知っていれば,操作に戸惑うことはまずないでしょう。

Bluetoothのプロファイルに関しては,設定ユーティリティのサービスタブによれば,ファイル転送,情報交換,シリアル ポート,パーソナル ネットワーク サーバー,Dial-up Networking Server,音声ゲートウェイの各サービスが利用可能なようです。

なおh4150では,ナビゲーションバー上の接続アイコンのタップでポップアップするメニューから,「フライト モード」をオンにすることで無線LANを一時的に無効にすることができたのですが,X50vにはこの機能は備わっていないようです。
# てっきりOSの機能だと思っていたのですが……。hx4700で利用できたかどうかは,忘れました。

バッテリー駆動時間

バッテリースロット
ロックをスライドするだけで,簡単にカバーを着脱でき,素早いバッテリー交換が可能です。

メモリと並んで,X50vの泣きどころとされているのがバッテリー容量の小ささから来る,駆動時間の短さです。

私が数日利用した感触としては,h4150とトントンといった感じです。通常利用であればさほど問題を感じることはないと思います。が,問題は高負荷の状態が続いた場合ですね。
h4150もそうでしたが,いくら省電力を工夫したところで,無線LANを利用したりCPUをフルパワーで回し続けるとみるみる内にバッテリーが減ってしまいます。

時間がないので無線LAN関係のテストは行っていませんが,「BetaPlayer」を利用した簡単な再生時間テストを行ってみました。

DivX VGA 2Mbps 25fps/MP3 44KHz 128kbps,30MB程度のAVIファイル4本を,Transendの45x SD 512MBに入れてリピート再生。液晶輝度は最低(オフではない)。
結果は1時間58分でバッテリー残量警告(10%20%未満)が出て,再生が停止。

また,「Windows Media Player 10」で192kbpsのWMAファイル(アルバム2枚分)を,画面オフの状態で1時間ほど再生したところ,18%バッテリーが減少したので,単純計算でいえば5時間超の再生が可能ということになります。

本X50シリーズの場合,1100mAhの標準バッテリーの他に倍の2200mAhの大容量バッテリーがラインナップされています。さらに価格がそれぞれ3K円と6K円と従来の価格設定からすると驚きの安さですので,バッテリー駆動時間に不安を感じる方は予備バッテリーを購入されることを,強くおすすめします。

後述しますが,予備のバッテリーはクレードルで本体と同時に充電できるので,運用も楽です。ちなみにバッテリー交換をしてもリナザウのように再起動がかかったりはしないので,時間的なロスもありませんし。
# hx4700の試作機はバッテリー交換でリセットがかかったんですが,量産機ではどうなっているのでしょうかねぇ……。

私の場合,本体はポケットやウェストポーチに入れて持ち歩き,予備バッテリーは鞄に入れておくという運用を行っていますので,常時身に付けそして手で握って操作する本体は少しでも軽い方がありがたく,本機のバッテリー周りの仕様には全く不満を感じません。
# もっとも,この辺りは人それぞれだと思いますけれど。


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