ActiveSync3.0の導入などでシリアルの接続速度を上げた所でたかが知れています。
シリアル接続ではちょっと大き目のファイルを同期もしくは転送しようとするとかなり待たされることになります。
また最近はどの機種もCFに直接バックアップできるようになりましたが,かつてはCEのバックアップを取ろうとするとそれは気の遠くなるような時間待たされたものです(^^;
WindowsCEもVer2.0以降はLAN接続がサポートされました。これを利用しない手はない訳です。
まずLAN接続には最低でも母艦側のLANカードとCE機側のLANカードが必要になります。
母艦側はちょっと名の通った安いボードなら2,000円以下で買えます。
ちなみにISA接続の物がもっとも安いですが,トラブルに陥りやすいので自信がない人は素直にPCI接続の物を買うのが吉でしょう。
母艦がノートブック機などボードの増設が出来ない機種であれば,PCMCIAのLANカードかUSB接続のLAN製品を買うことになります。
# USB接続はまだまだ安定しているとはとても思えないので,どうしても他に選択肢がない人以外は避けた方が無難です(^^;;;
最近では100baseTX(上位の規格です)も似たりよったりの価格ですから,先を見越してこちらを買うのもいいのではないでしょうか。
ただしCE機は10baseTでの接続しかサポートしていませんから,CEとの接続にしか使わない場合は宝の持ち腐れにしかなりませんが(^^;
# そもそもCE機は処理が遅いので10baseTの理論最大値と比べても全然速度が出てないんですけどね(^^;
で,肝心のCE機側ですが,H/PCもしくはH/PC ProであればPCMCIAのLANカードで『NE2000互換』な物を用意します。
NE2000互換の意味が分からない人は店員に聞くか,『WindowsCE対応』と銘打たれた製品を買うのが安心です(笑)
各CE機メーカーでも動作確認表を出しているでしょうからサイトなどを見に行って調べてみてください。
ちなみに私が使っているのはCoregaのPCC-Tという製品ですが,これが使えなかったという話はついぞ聞いたことがないので個人的にはお勧めです。3,000円程度とお値段がリーズナブルなのもいいですね。
# 当然ですが私が動作を保証する訳ではありませんよ。あくまでも自己責任です(^^;
でCE機側がPs/PCとなると事情がちょっと違ってきます。なぜならCFカードサイズのLANカードというのはそもそも種類自体がほとんどないのです(^^;
CASIOの動作確認表をチェックしてみるのがいいでしょう。
私の場合は先日ある方から無料で譲っていただいたTDKのLAK-CF010というカードを使っています。
このカードは箱に堂々と『WindowsCE2.0/2.11対応』と書いてある上に,主立ったCE機が動作確認機種として明記してあるので安心して買える製品のひとつです。
他に必要なものとしてはLANケーブルをあげることができます。 間にハブを介さない場合はクロスケーブルをハブを使う場合はストレートケーブルを使うので間違えないようにしましょう。
# ちなみにストレートケーブル+クロス変換ケーブルといった組み合わせもアリです。
それと複数の機器でLANを組む場合はハブが必要になります。この辺は一々書いているとキリがないので専門書か専門のサイトを見てください(^^;
ISDN回線との接続に使われるダイヤルアップルータであればハブの機能も持っているのでハブは必要ありません。
使うのはストレートケーブルな点もハブと同じです。
ここからが機種によって違ってきます。H/PC Pro機はドライバが既に導入済なのでLANカードをそのままスロットに突っ込んでやるだけで基本的には認識されるはずです。
ただ,製品によっては別途ドライバの導入が必要(NE2000非互換のカードとか?)な場合があるかも知れません。
H/PC機の場合はCE機本体付属のMS製のCDROM…(デスクトップソフトウェア for Microsoft WindowsCE)に入っているドライバをCE機のWindowsフォルダに放り込んでやる必要があります。
※ H/PC Pro(CE2.11)以降ははじめからROMに入っているので導入の必要はありません。
確か所在は『\Optional Components\Ethernet components for Microsoft Windows
CE 2.0\』にCPU毎に別フォルダで入っていたハズです。
ファイルは全部で5つ『arp.dll』『dhcp.dll』『ndis.dll』『ne2000.dll』『network.cpl』です。
CFのルートに入れても動作しないようなので諦めてWindowsフォルダに入れましょう。
入れたら必ずリセットします。
全てかどうかは分かりませんが大多数の製品はドライバのインストールが必要です。
が,こちらはLANカードに付いてきた(もしくはそのメーカーのサイトから落として来た)ドライバを指定の手順にしたがってインストールすることになります。
詳しくは各製品のマニュアルを読んでください(^^;
必ずリセットすることに関してはこちらも同じだと思います。
まず重要な事ですがLANによるActiveSync経由の接続は事前に母艦とのパートナー関係が確立されていることが必須です。
ただしActiveSyncを使用せずに後述するNetworkClient経由でデータのやり取りを行う場合はこの限りではありません。
ここではそれらは既に済んでいる物として話を進めます。パートナー関係の確立方法についてはCE機に付いてきたマニュアルのCEサービスもしくはActiveSyncのインストール関連の項目を参照してください。
CE機のスロットにLANカードを挿入すると自動的にデバイスが認識されます。まれにされずにカードの種類を聞いてくる場合があるようです。NE2000互換のPCMCIAカードの場合は『ne2000』と入力してやると良いようです(この辺は本人未確認情報です(^^;;;)。
無事に認識されたらコントロールパネル配下のネットワーク(Ps/PCの場合スタートメニュー→設定→NetWork)の『アダプタ タブ』にある自分の使用しているカードのドライバを選択しプロパティを開きます。
で,CE機のIPアドレスを指定する訳ですが…ダイヤルアップルータを介して接続している場合この項目は『DHCPサーバから取得』の方にしておけばルータが自動的に割り振ってくれます。
母艦と1対1(ピアツーピア)の接続の場合やDHCPサーバなしでルータ経由で接続する場合,IPアドレスを指定の方を選択して自分で設定してやる必要が有ります(^^;
一般的にIPアドレスは『192.168.0.2』,サブネットマスクは『255.255.255.0』あたりを割り振っておけば問題ないハズです。
ネットワーク関係は私も経験として少し知っているだけなので,突っ込まれても正しくは説明出来ませんが(^^;
ちなみに母艦が複数あった場合はIPアドレスは母艦の数だけ後ろにずらした方がいいと思います。
次に『ネームサーバタブ』のプライマリWINSにパートナー関係を結んだ母艦に割り振る予定の(ないしは割り振られている)IPアドレスを記述してやります。
『192.168.0.1』あたりを割り振るのが通例でしょう。ここの設定がされていないとActiveSync経由接続は不可能なので忘れずに設定しましょう。
母艦が2台ある場合は同様にしてセカンダリWINSにIPアドレスを設定してやります。
この時ダイヤルアップルータなどを使用していると母艦のIPアドレスが分からない場合もあるかも知れません。
その時は母艦のDos窓で『ping -a 母艦のコンピュータ名』とか打ってやると調べることが出来ます。
詳しくは単にpingとやると起動オプションの説明が表示されますからそれを参照してください。
# いや,ヘルプが英語なんで私自身よく理解出来ていないんで…(^^;;;
これでCE機側の設定は終わりです。リセットもしくはLANカードを抜き差しし直して新しい設定を有効にします。
次に母艦側のIPアドレスの設定ですが,ダイヤルアップルータなどを使用している場合はこの辺の設定は必要はないはずです。
コントロールパネル配下のネットワークにあるネットワーク設定タブの中からTCP/IPを選択してプロパティを表示させます。
そこのIPアドレスタブに先程CE機側に入力した母艦側IPアドレスを設定してやります。
まぁ,一般的にはIPアドレスは『192.168.0.1』,サブネットマスクは『255.255.255.0』でいいでしょう。
そして母艦側の同期ソフト。
CEサービスもしくはActiveSync3.0の接続設定などでネットワーク接続を有効にしてやります。
この作業は割と忘れがちなんで注意しましょう(^^;
# 両者で設定方法が若干違いますが,どちらもメニューバーの『ファイル(F)』の下にあります。
それが終わったらいよいよ接続です。
ケーブルなどの接続がきちんとしていることを確認した上で,スタートメニュー→通信→ActiveSyncを起動しネットワーク接続と相手となる母艦のコンピュータ名を選択して接続ボタンを押せばLAN経由によるActiveSync接続が確立するはずです。
とりあえずこれでLAN接続ができるようになった訳ですが,結局母艦との同期速度が上がっただけでネットワークコンピュータとして参照できる訳ではないので,イマイチ便利とは言いがたいものがあります。
そんな時試してみるといいのがMicrosoftNetworkClient経由のデータアクセスです。
これを使うことによってWin32側で設定してある共有フォルダにWinCE機側からエクスプローラを使ってアクセスすることが出来ます。
ただし,その反対。Win32側からCE側にアクセスすることは出来ません。
# これはCE側はあくまでクライアントでしかない為ですのでいたしかたない事と言えましょう(^^;
で,使い方ですが例によってH/PC Proは標準状態でNetworkClientがインストールされています。
しかしH/PC(CE2.0)ユーザは本国のMSサイトから『英語版MicrosoftNetworkClient』をダウンロードして来てインストールしなくてはいけません。
※ H/PC Pro(CE2.11)以降ははじめからROMに入っているのでインストール不要。
日本語版はありません。しかも日本語版じゃないので相手がWin9xの場合は日本語が化けます。
# 私には日本MSの怠慢としか思えません〜許すまじ日本MS〜
確かここら辺からダウンロード出来たはずです。
落として来たファイルを母艦で実行すると『NETBIOS.DLL』『REDIR.DLL』が解凍されるので,それをCE機のWindowsフォルダにぶち込めばインストール完了。
エクスプローラのアドレスバーに『\\コンピュータ名\共有フォルダ名』と入力してみてください。
機種によっては結構待たされますが(^^; 共有フォルダが参照できるはずです。
頻繁にアクセスする場合はショートカットを作ると便利です。
ところでPs/PCってNetworkClientを利用できるんでしょうか?誰か教えてください(笑)
取り敢えずショートカットと,iBrowserとDeskNaviで試してみましたがアクセス出来ませんでした。
H/PC Proと違って始めから入ってたりはしない様な…・?
でもバクチでCE2.0用を入れる気にもイマイチなれないんですよねぇ…誰か試した豪気な人はいませんかね?(笑)
iBrowserを公開しているFoliage Software Systems でCE2.11用のNetworkClientがDownLoadできるようです(^^)/
FoliageのiBrowserPlusのページにありました。
しかもこちらはCE2.0版と違って相手がWin9xでも日本語ファイル名が化けません。すばらしい〜
さて,問題の使い方ですが,インストール作業は簡単で母艦と接続が確立した状態でDownLoadしてきた実行ファイルを実行するだけです。
インストーラが起動するので指示にしたがってください。
で,Ps/PCはエクスプローラがないので,当然ですがそのままだとちっとも役に立ちません(^^;
私が確認した範囲ではiBrowserとDeskNaviはアドレスバーに『\\コンピュータ名 (ただしiBrowserはfile://も必要)』と打ち込んでやると相手の共有フォルダにアクセス出来ました。
でもここを見ている大多数の人はTascalExplorerを使っていると思うので,こちらで使う小技を紹介しときます。
まず,適当に(何のファイルでもいいので)ショートカットを作ります。
次にショートカットのプロパティを開いて,パスを『"\\コンピュータ名"』に変更してやればOK。
これを選択してやればちゃんと共有フォルダにアクセスできる様になります。
ちなみにCEは接続の確立に結構時間がかかるので,(E-50xで15秒くらい?)ショートカットは『NetWork』とか専用のフォルダを作ってそこに置いておいた方がいいと思います。
LANカードがささっていない状態なら問題ないですが,ルートに置いておいたりするとLANカードがささっているとショートカットの表示に待たされるハメに陥るので注意しましょう(^^;
何にせよこれでPs/PCでもActiveSync(CEサービス)をインストールしていないPCとのデータのやり取りが可能になりました。
これまでイマイチ使いでのなかったCF LANカードのありがたみがこれで一気に増しましたね(^^)/
デスクトップ上のMP3ファイル演奏とかも音飛びなしでバッチリOKだったので,Ps/PC用のギガ単位のストレージとしてもPCを活用出来ますねぇ(爆)
# どうやらWMPはネットワーク経由では再生出来ないようです。PocketPlayerでは再生出来たのですが…残念な限り。
通信のプロパティで設定するデバイス名にアンダースコア『_』が含まれているとNetworkClient接続が正常に行えないという報告を何件かいただいています。
H/PC,Ps/PCともデフォルト(標準)のデバイス名にアンダースコアが含まれているので,注意が必要です。
# その他の記号については確認を取っていませんハイフン『-』はOKだそうです。
DeskNavi以外にも最近登場したGS Finderというファイラにもアドレスバーが装備されています。
アドレスバーにコンピュータ名を入力後,最新の情報に更新でNetworkコンピュータに接続出来ます。
Ps/PC用に最適化されており,高機能かつファイラとしての使い勝手もかなり優れておりオススメです。
母艦のOSをWindows2000 Professionalに入れ換えてみました。
ActiveSync経由のLAN接続は今まで通りの設定のままですんなりと接続出来ました。
が,NetworkClient経由の方はそのままでは上手くいきませんでした(^^;
コントロールパネル配下,ネットワークのオーナー情報(Ps/PCでは設定→NetworkのIdentification)タブで,Win2000側で予め接続用に作成してやったユーザー名と設定したパスワードを入力してやる必要がありました。
この辺はユーザ管理がいい加減なWin9x系とWinNT系との認証方法の違いによるものでしょう。
その変わりに共有フォルダにアクセスする際にはパスワードを聞かれることはなくなったので,便利です。
私の場合は取り敢えず普段使用しているPowerUsers権限のユーザでアクセスすることにしました。
# その分セキュリティの問題上,CE機を紛失などしないように今まで以上の注意が必要ですね(^^;
# Ps/PCだとパスワードロックを掛けづらい(面倒くさい(^^;)ので困りますねぇ(苦笑)
ちなみに,ウチではWorkGroupしか使用してませんが,ドメインを使っている人はドメイン名の入力も必要なんじゃないでしょうか?
# NT系は初めてなんでよく分からないです(^^;;;;;