WindowsCEの各Verの紹介ページでも書きましたが,WinCE Ver2.11ではストレージデバイス(主にコンパクトフラッシュであることが多い)の名称が『Storage Card』から『メモリ カード(の半角カタカナ)』に変更されるという非常に納得のいかないローカライズが施されました。
これのせいでWin98SE以前のIE5や英語版の一部CEソフトなどがストレージメモリにアクセス出来なくなるといった不都合が生じる様になってしまいました。
これを解決するべく編み出されたテクニックがレジストリの書き換えによるコンパクトフラッシュ名の変更です。
最早FAQ(一般的な質問とその答え)と化している気もしますが,具体的なやり方としてはTascalRegEditなどのレジストリエディタを使い,[HKEY_LOCAL_MACHINE\Drivers\PCMCIA\ATADisk]配下に『Folder』というキー(文字列)を新たに作り,値を『Storage Card』にしてやります。
私の使っているE-55ではこの方法で問題なく変更出来ました。
スロットが2つ以上あるH/PC Proでは『Folder2』などと指定してやることによって2枚目のストレージデバイスも変更できるらしいですが,私はPro機を持っていないので細かいことはよく知りません。
# 2スロット共の変更は『Folder0』と『Folder1』だったかも(^^;
# 今度調べます(^^;;;
調べました『Folder』と『Folder2』で間違いないようです。
E-700の場合は[HKEY_LOCAL_MACHINE\Drivers\PCMCIA\MMC]配下に同様に『Folder』というキーを新たに作り,値を『Storage Card』に設定すればOKです。
それとこの方法ではJornada680では名称変更出来ないことが確認されている様です。
中村さんのサイトsnak's roomでJornada680用の名称変更ソフト『Storage Card Name Changer for Jornada680J』が公開されておりこれを使うと変更が可能な様です。
しかし,ストレージデバイスのデフォルトネームを無理やり変更する訳ですから,残念なことに何の問題もなく使えるという訳ではありません。
フォルダ名が変更されたせいで,今まで登録していたショートカットが登録し直しになるのはともかくとして,致命的な問題点として,逆にストレージデバイスを『メモリ カード』で決め撃ちをしている一部の日本語版ソフトが使えなくなってしまいます。
使用不能になるソフトの中で,私が知る限りで最も致命的な物としてカシオ純正のカードバックアップソフトがあります。
そうです,この変更を行ってしまうとコンパクトフラッシュを使ったシステムのバックアップが取れなくなってしまうのです。
私の場合E-55のブラウザにiBrowserという英語版ソフトを使っており,これを使って母艦側で自動巡回(NetRecorder5を使ってます)させたショートショートを掲載したホームページのデータなどを大量に(10Mくらい(^^;)E-55で閲覧しているのですが,このソフトが『メモリ カード』というストレージ名に対応していないため,仕方なくストレージ名を変更して使ってます。
# 必要なアプリを全て入れた後,カードバックアップでバックアップを取ってから変更しているので,出先でのフルリセットにも辛うじて対応可能な様にしています。ただしこれではデータの方は救えませんが(苦笑)
何にせよレジストリを直接いじるという非常に危険な行為ですから,試される方は自己責任でお願いします(^^;
# このページに書いてある各ソフトについては『ソフトウェアレビュー』の方を参照してください。