CASSIOPEIA Aシリーズの特徴

まずCASSIOPEIAの最大のアドバンテージはそのサイズでしょう。モバイルギアがCE2.0になって大型化した現在ではAシリーズに対抗できるのはHPのHP620LX & Jornada680とCOMPACのCシリーズくらいでしょうか?

しかしCシリーズは私がみたところ,Aシリーズと比較して性能も似たりよったりにも関わらずバッテリー駆動時間が短かったり,その割に微妙にサイズが大きかったりする上,最近ではタマ数自体少なく見かけることもまれになってきたため,実質的なライバルはHPの(今なら)Jornada680(以後680と略)でしょう。

# モノクロ機ということで比較するならMobile GearII MC/R300 & R320という見方もできるかも知れませんが,これらは随分とサイズが違うので除外します。

# もっとも比較という意味では,実は友人所有のモバギII R300のメンテを担当しているので,こっちの方が店頭でしかいじったことのない680よりずっと使い慣れてるんですが(^^;

この仮想敵(笑)との比較でAシリーズの使い勝手(特徴)についてつらつらと書いてみたいと思います。


サイズについて

CASSIOPEIA A-51

先に両者のアドバンテージはサイズだと書きましたが,実際日常的に持ち歩けるのはこの辺のサイズまででしょう(まあとある友人なんかはつい最近まではオアシスポケット,現在ではモバギII R-300を日常的に持ち歩いていますが(^^;)680ならコートのポケット,Aシリーズならジーンズの後ろポケットに入るサイズです。

薄い分だけAシリーズの方に分がありますが,その薄さはカラー液晶とのトレードオフなのはいうまでもありません。

液晶について

で,その液晶ではやはりカラーの方にアドバンテージがあるのは間違いないでしょう。カラーが使えることによる情報量の増加は馬鹿に出来ないものがあります。

モノクロでもWeb閲覧は可能ですが,あくまで可能なだけで本格的にみるのは適しません。CGはいうに及ばず時刻表などを見ても特急などが色違いで表現されていた場合まず判別できませんし,地図などもモノクロ4階調では何が何だかよく分かりません(^^;

ただし直射日光下においては逆に,反射型ではないことが多いカラー液晶は辛うじて見えるか見えないかですが(680は一応見えるようです)モノクロは反射型が大半なので野外でも問題ありません。

野外では使わない人でも晴れた日の電車の窓際などでは反射型が有利ですね。

しかし薄暗い場所ではバックライトを点灯したとしても透過型のカラー液晶のほうがずっと見易く目も疲れません。

バッテリーについて

純正リチウムイオンとニッケル水素蓄電池とメモリ効果を避けるためニッケル水素蓄電池には欠かせないミニ4駆用ディスチャージャ(放電機)

そのかわりモノクロゆえのアドバンテージとしてAシリーズは乾電池駆動が可能です…がわたしはほとんど乾電池駆動を使ったことがありません(^^;

オプションのリチウムイオンバッテリを使うとリチウムイオンなのでメモリ効果を気にせず,帰宅後ACアダプタに繋いで充電しておけば,ちゃんと計ったことはありませんが8時間程度は余裕で動くので,コンセントのない場所で一日中テキストを打ち続けるなどといったちょっと想像しづらいシュチュエーションでもないかぎりは一日使えます。

がヘビーな使用が予測される時に保険として電池ケースを持って行くだけで安心感が得られるのも事実ですが。

理想のバッテリとしては電池ケースで使える乾電池コンパチのリチウムイオンでしょうか。最近かなり薄型のものが開発されたようなので夢はふくらみますねぇ(無理かな?)

キーボード

Aシリーズと680の比較で避けて通れないのがキーボードでしょう。確かに680の方が打ちやすいのは間違いない所です。

がAシリーズも世の風評ほどには打ち難くはありません。

680のサイズがブラインドタッチ可能な最低サイズだと言われていますが,Aシリーズでも快適にとまでは言えませんがブラインドタッチ自体は十分可能です。

現にこの文章はA-51を使ってブラインドタッチ入力で打っています。

ちなみに私の手は決して小さい方ではありませんし,手先も器用な方ではありません(^^;
まあアメリカ人のように手が大きい人は不可能でしょうが(笑)

私が思うに680は平均的アメリカ人男性がブラインドタッチできる最小の大きさで,Aシリーズは平均的日本人男性がブラインドタッチできる最小の大きさなんだと思います(笑)

さらにブラインドタッチ(10本指での高速入力)をあきらめて,キートップを見ながら数本指でタイプしていけば結構快適に入力出来ます。

電卓キーであるがゆえにかえってキーの大きさにもかかわらず隣のキーに触らずに済むのです。

# またAシリーズのサイズであれば,HP2000LXの様に本体両脇を持って立ったまま左右の親指で入力することも可能です。

とかくマイナスポイントに数えられがちなAシリーズのキーボードですが,サイズと機能のバランスとしては実はかなりの高得点を付けても良いデキだと思います。

それに私の場合,親指シフトキーボードという究極の日本語入力方式の信奉者なので,ロマカナ入力の時点で入力速度ガタ落ちなので,辛うじてでもブラインドタッチが可能なキーボードであれば入力速度は大差ありません。

# ロマカナだとおそらく毎分90〜110字程度がせいぜい,これが親指シフトなら多分この1.5〜2倍は行けます。

ただしAシリーズのキーボードは英数キーの位置が悪いという致命的な問題があるのですが,この問題を解決してくれるフリーソフトが登場したのでついに解決しました。

# 詳しくは『ソフトウェアレビュー』のページ参照。

処理速度について

次に処理速度に関してですが,実はあまり気になりません,とは言えCE1.0の頃は目を覆わんばかりの遅さでしたが(^^;

ノーマルのA-51は日本初のCE機だっただけのことはあり?CPUは最弱のSH3 40MHzなことに加わえてOS自体が激重だったので,8bit時代にWizerdryをFDDでプレイしたことのない人間には絶えられないのではないかと思うほどでした(^^;
(8bit機のWizerdryは敵が出る度に長時間FDDを読みに行くので,暇潰しに本を読みながらやると丁度良かったのです(笑))

と言ってもまるで使えないというわけでもなく,レジストリをいじってデスクトップのアイコンをごみ箱にいたるまで削除し,PocketWZEditorをインストールしてエディタ,ファイラ,メーラはこちらを使い,主に使うアプリはFunkキーを使ったショートカットで一発起動。にすれば十分に使い物になりました。

もっともウラを返せばそこまでしないと使い物にならなかったとも言えますが(爆)

しかしCE2.0にVerUPしたとたん体感で速度が2倍近く上昇したためすっかり不満のないレベルになりました。

うちにはCPUのクロック数が倍のA-51Vもあるので,そっちにCE2.0のロムを載せて使ってみたこともありますが。

どちらでも実用上不満はありませんでした。

A-51でCPUパワーの不足を感じるのはせいぜいmp3を再生した時や大きなCSVファイルやPocketExcelファイルを読み込んだ時。WZMailで一度に数十〜数百通のメールを削除した時くらいでしょうか(^^;

流石に8bitのテープ時代を知る私でも今時1分半待たされるのはツライものがあります(笑)

680の方はCPU性能が上がった分OSが重くなっているので,A-51VUPやA-55V,A-60よりやや早い程度といったところでしょうか?
人によっては不満が出る速度の様ですが,私はどちらも実用速度に達していると思います。

# むろん早いにこしたことはないですが(^^; 特にPIM関係…

添付ソフトについて

で最後は,添付ソフトの比較です。

両者とも色々と付いているようですが,私にとって決定的な両者の差はCASSIOPEIAにはすべてのモデルにG-天王星という国語,漢和,英和,和英の統合辞書が『ロムで』搭載されていることです。

私が他社のCE機に転ばない最大の理由はここにあると言っても過言ではありません。

英和など例文もないような辞書ですが,出先でちょっとしたことを調べる時など,これがあるとないとでは全く違ってきます。

さらにお馬鹿なCE版IMEがタコな変換ばかりで目的の漢字がなかなか出ない時など,さっさと見切りをつけてG-天王星で検索しカットアンドペーストしてやるという裏ワザ?にも密かに重宝します(笑)

私からすると他社がなぜ複合辞書をロム搭載しないのか理解に苦しむ所です。

一方HP製CE機はメモリカードへのバックアップ&リストアソフトがあり,これがうらやましかったのですがCASIOでもWeb上で配布してくれたので問題なしです。

CASIOはサポートもなかなか頑張っていると『私は』思います。

AシリーズはA-60で終息し以降はEシリーズに的を絞るという噂がまことしやかにささやかれ,長らく後継機が出ていない現状が続いていますが,CASIOにはぜひ後継モデルを出してもらいたい物です。

カラーでも,モノクロ16階調でもいいのでとにかくサイズ現状維持で実動8時間,メモリが32Mなマシンなら即買いますよ〜 >CASIO様

個人的にはCE2.0ならいうことなし! <ってヲイ(^^;

# でもIEだけは2.11版がうらやましいなぁ…