本ページは,私,霧島が怠惰な日々の中で気付いたり,感じたことを筆にまかせて『垂れ流す』ページです。
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次の仕事が入ってヒマがなくなる前にということで,新海氏の新作「雲のむこう、約束の場所」を観に行ってきました。
普通なら感想文のひとつも書くところなのですが……
すいません。今の私に書けることは何もないです。
私の好きな要素が余さず,しかも理想的な形でまとめ上げられていて,何をいっていいものやら。
私は映像よりも文章万歳な,いわゆる活字中毒患者なのですが,上映開始直後から最後まで涙腺ゆるみっぱなし。全編通して目が潤んだ状態で映像作品を観る日が来ようとは,夢にも思いませんでした。
新海氏の作品は(天門氏の音楽も合わせて),どこか郷愁を誘わずにはいられない(昭和時代の)当たり前の風景を,存在感や空気ごと描き,視聴者を包み込んでしまうような魅力があります。
そして,(前作もそうであったように)そこから生気が抜けた一瞬の寂寥感や,切り離されてしまった時の強烈な孤独感。それにこそ氏の作風の真骨頂があると思うのですが,今回はその魅力を十全に生かす人物,要素,物語の配置で,観ているこちらとしてはもうズルズルと引きずられていく以外にはもはやなく(苦笑)
# で,主人公の最後のセリフがまた。
高校以来の友人(「ほしのこえ」を観に行った時と同じ人物)と観に行ったのですが,幕が下りて顔を見合わせた瞬間,言葉が出ずに苦笑い。
いつもなら作品への批評をあーだこーだと語り合う組み合わせのはずなのに,「まいったよなぁ」とか「もはや負けたともいえないよなぁ」などとため息をつきつつ『月曜日にもう一度観に行く約束』をして,もどかしいような嬉しいような,酔っぱらったような,そんな複雑な気分をかかえたまま別れました。
というわけで『もう一度観に行ってきます』。
# 次こそは,もっとまともな感想を書くことを誓いつつ。
最期に一言。
観に行っていないひとは,メインPDAを質に入れてでも観に行きましょう。今までの人生や価値観を映像作品一本に揺さぶられる体験なんて,めったに出来るものではありませんから。
「雲のむこう、約束の場所」観賞記念に,その足でSL-C3000を購入。
同機にて,この文章をしたためています。