PocketGearの発売延期を受けて急遽ピンチヒッターに大抜擢(^^;
私もこんなサイトを開設している以上,一度くらいHPの製品を購入していてもよさそうなものですが,なぜかいま一つ縁がなく,実はこれが初めてのHPマシンだったりします。
古くからのHPユーザにしてみれば,いまさら何をという部分も目につくとは思いますが,本ページでは待望のPocket PC 2002搭載マシンhp jornada 568をCASSIOPEIA EシリーズやiPAQ(H3630)などの一世代前のマシンと比較しつつ,その実像に迫ってみたいと思います。
例によって各マシンのカタログデータは↓こちらのオフィシャルサイトのスペック表を参考にどうぞ。
とりあえずは,まずハードウェア関連から。
本機の最大の売りはなんといっても,Pocket PC搭載マシン中最軽量173g。 132(H)*76.5(W)*17.2(D)mmのスリムボディでしょう。
他のマシンと比べると分かりますが,薄さのわりに高さはE-750とほぼ同等のため,結構縦長に見えます。
スロット無しだったiPAQ本体よりも軽量にもかかわらず,CFスロット(ただしTypeI…(後述))を備えている点は評価に値するでしょう。
もっとも,CF TypeIIとSDの2スロットを備えたGENIO eシリーズに対するアドバンテージはたったの7gだという話もありますが,バッテリが交換可能である点や本体サイドのスクロールボタンの存在など,デッドウェイトを抱えての結果ですから,善戦といってよいのではないでしょうか。
このくらい軽いとフリップカバー(WindowsCE FANの記事によれば19g)を付けっぱなしにした状態でも胸ポケットに入れる気になれるというものです。
が,縦に長いことが災いして,胸ポケットのボタンがちゃんと閉じられるかどうかは微妙なセンといえましょう。
# なんか新機種が出る度に同じようなこと書いてますよね(苦笑) <サイズと重量
デザインは…まぁ,人の好みによりますので例によってノーコメントで。
ただし,(写真より)実物の方が質感がよい分,好印象を持ちました。
# 質感がよいのと工作精度が高いのは必ずしもイコールではないですが。
# フェラーリとか?(^^;
Pocket PC 2002からCPUは全てARM系に統一され,各社ともStrongARM 206MHzで横並びになっています。
これまでWindowsCEマシンは機種ごとに使用しているCPUが(基本アーキテクチャ自体が)別々で,そこが各機種の差別化要因にもなっていたのですが,各CPUごとに別々のバイナリを用意してやる必要があり,ソフト開発側の負担にもなっていました。
少し寂しくはありますが,CPUの統一は妥当な措置といえると思います。
# CEでも結局Wintelかという話はありますが(苦笑)
で,実際の処理速度なわけですが… うーん。どうでしょう?(^^;
手書き検索(SIP)の検索速度などをみる限り,純粋な処理性能はiPAQ相当(CPUが同じなのだから当たり前)だとは思うのですが,標準のメモでの手書き文字の追従速度などはE-750レベルに留まっているような気がしないでもないです。
# OSのVer.UPによるオーバーヘッドなのか,アクセラレータ関連が弱いのか…
また,Pocket PC 2002はメニュー展開時にアニメーションするため,ここでマイナスの印象を受けている可能性もありますね。
本来アニメーションオフの状態で比較するのがベストなのでしょうが,如何せん該当するレジストリエントリを発見できませんでした(^^;
なお,フォントキャッシュのデフォルト値が低めですので,設定を変更することでそれなりの改善が期待できます。
# [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\GDI\GLYPHCACHE]配下DWord値『Limit』を変更。
これは余談になりますが,iPAQ用プロファイルで作成したWMV形式ファイルをみた限りでは,似たりよったりな印象を受けました。
が,動画再生関連は私の興味および専門対象外ですので,話半分程度に聞いておいてください(^^;
これまた,各社横並びで16bitカラー対応の反射型TFT液晶を搭載してきていますから,本機の液晶も同様の仕様になっています。
フロントライトの特性なのか,室内などでは微妙に青みがかったやや眠い画面になってしまう点も従来機種と同様です。
ただし,白飛びしてしまったような印象はなく,発色自体は優秀な部類に入ると思われます。
フロントライト点灯時の視野角に関しては,フロントライト付き反射液晶としては可もなく不可もなくといったところです。
左右方向で視野角が異なり,正面右方向からの視野角が結構狭くなっています。
# 上下方向だと上方からの視野角がやや狭いですね。
また,本機はiPAQ同様に光センサを備えており,フロントライトの制御に利用しています。
しかし,外光に応じて動的にフロントライト輝度を自動調節していたiPAQとは異なり,568のそれはON,OFFの制御のみしか行いません。
と,こう書くと使い勝手に劣る印象を受けますが,jornadaシリーズの場合,548の頃から運用形態に合わせた輝度設定を複数設定しておいて,簡単に切り換えることができますから実用に耐える仕上がりになっています。
各プロファイルごとにフロントライト輝度とON,OFFの制御方法の2要素を組み合わせて設定可能です。
ON,OFF制御方法はセンサーによる自動切り換えと,従来通りの時間指定(アイドル30秒でOFFなど),常時ONの3通りから選ぶことができます。
# 欲をいうなら,自動切り換えと時間制御を同時に設定できてもよかったかなという気はしますね(^^;(自動ON,OFF+アイドル30秒でOFF etc.)
これらの設定は電源ボタン長押しを使って,フロントライトを手動でON,OFFした後も保持される点も便利です。
# こう書くと,そんなのは当たり前だろうと思われるかもしれません。
# が,iPAQの場合,せっかく自動調光に設定しても,いったん手動でフロントライトを切ると勝手に設定がデフォルトに戻ってしまうという仕様になっていました(苦笑)
液晶関連ということで,ついでにタッチパネルの精度についても少し。
こちらの方は,可もなく不可もなくといったレベルです。
私の使っていたiPAQの初期ロットよりは,感度も(かなり)よい印象があります。
# 逆にいうと…(以下略)(苦笑)
ただ,表面のタッチはiPAQ同様,フィルムがやや浮いたような感覚があり(表面が傷つかないように)軽くなぞる感じで入力すると線が飛んで(ブツ切れになって)しまう場合がありました。
確実に入力するためにも,サードパーティ製の液晶保護フィルムなどは必須かもしれません。
# 私の場合,後々後悔しないためにも購入直後に必ず貼っていますが(^^;
次に,Pocket PC 2002搭載マシン中最長の14時間駆動ということで注目される連続駆動時間ですが,これはかなり期待が持てそうです。
本稿執筆のかたわら,恒例のWMPによる連続再生実験(64KbpsWMA,内蔵スピーカ出力約90%,画面OFF)を行いましたが,450分(7時間半)程でバッテリ警告がでて演奏が中断されました。
# スピーカ出力を落としてあるのは,音割れ(後述)したためです(^^;
E-750の507分(8時間半弱)にこそ届きませんでしたが,上々の結果といえましょう。
途中で(記事を書く都合上やむを得ず)何度か表示確認などを行っていましたから,再テストすればもう少しだけ伸びるかもしれません。
# やる気は全くありませんが(^^;
また,通常利用時はまだまだテストが不十分ですが,フロントライトを低輝度に絞ればフロントライトを付けっぱなしでも5〜6時間(テキストブラウズ+α)程度はいけそうな雰囲気です。
本機の場合上記に加えて,バッテリー交換可な上,28時間駆動可能な長時間Lバッテリ(発売済み)も用意されていますから,連続駆動時間という点においてはほぼ敵無しの状態といえます…が。
せっかく交換式のバッテリパックを採用しながら,オプションのラインナップにバッテリ充電器(急速充電器ならなお良し)が含まれていないという点には大いに疑問を感じます。
公式サイトには『1泊2日の出張にも、余裕のスタミナ駆動を発揮します』とありますが,これは『出張前日はhp jornada 568の使用はご遠慮ください』という意味なのでしょうか?(^^;
前日に本体を持ち歩いていたら,2つのバッテリを充電しているヒマはないと思うのですが(苦笑)
# 夜中起きてバッテリを交換するのかしらん。
早急にバッテリ充電器をラインナップに加えることを希望します。
何にせよ,現状発売予定にすら含まれないというのは感心できませんね。
私が2月を過ぎても本機を愛用しているかどうかは,この一点に全てがかかっているといっても過言ではありません。
# 逆にいえば,それだけ気に入ってもいるわけです。
せっかくパック式で交換も容易なバッテリを採用したのですから,長所を生かせるオプションラインナップというものを考えていただきたいものです。
# CASSIOPEIA系の場合,一端バッテリスロットの蓋を外す必要があるので,交換がやや面倒だったりします。
jornadaにだけ付いていなかった本体前面のカーソルボタン(マニュアルによれば正式にはナビゲーション・パッド)がようやく装備されました。
これのせいで一気に玩具っぽくなったとか,ビジネス用途には不要という声も聞こえてきそうですが,長らくCASSIOPEIA系を愛用してきた私としては,やはりあった方が便利に感じます。
SIP(ソフトキーボード)のShiftキーと組み合わせた範囲選択など,細かい作業をする時や,全画面表示タイプのランチャを利用する時などにも重宝します。
本体を横向きにして所謂Landscapeモードで利用するには必須ともいえますし。
# そういえばjornada 5xx系にだけあった裏技って健在なのかしらん? <未検証
ボタンの操作感ですが,適度なクリック感があり非常に快適です。
これなら,急いでいてカーソル操作をしくじるといったこともなさそうです。
ただ,カチカチと鳴る音や感触を玩具っぽいと感じる人はいそうですね。
会議室などの静かな場所で頻繁に操作する場合は注意する必要があるかも?
# というのは大げさに過ぎますかねぇ。
また,本機のナビゲーションパッドは垂直押下による決定機能は持っておらず,ナビゲーションパッドのすぐ下に別途アクションボタンを備えています。
設置スペースの面では不利でしょうが,無理に一体化させて操作感を損ねるよりは好感の持てる仕様といえましょう。
ちなみに,ゲームファンならずとも気になるボタンの同時押し&斜め押しですが,双方とも対応しています。
配置的にやや手狭な印象があるものの,クリック感のある押し心地と相まってゲームプレイ時の操作性は悪くありませんでした。
いわゆるアプリケーションボタンのことですね。
本体前面のナビゲーション・パッドの周囲に4つ。 本体左サイドに1つ(ボイスレコーダボタン)用意されています。
ポイントは『デフォルトで』ボタンの長押しに対応しており,都合10-1(後述)=9個のアプリケーションを割りつけることができます。
デフォルトの状態では,左から順に,ホームの長押しにはhp クイックメニュー(ディスプレイオフおよびタッチスクリーンの補正)。
連絡先の長押しにはhp ボリュームプロファイル(ボリュームの調節)。
予定表の長押しにはhp プロファイル表示(フロントライト輝度調節)。
仕事の長押しにはhp タスクスイッチャー(タスクマネージャ)。
ボイスレコーダの長押しには録音。
がそれぞれ割り当てられています。
なおhp クイックメニューのみ割り当ての変更に対応していません。
# これが上記−1の理由です。
それぞれのアプリケーションに関してはソフトウェア関連で改めて取り上げます。
ソフトウェア的に長押しや2度押しに対応させるためのソフト(BtnPlus)が既に登場していますが,標準でこれらの機能が利用できるというのはやはりありがたいところです。
# 2度押し対応に関しては,予定表などの標準アプリで特定動作が割り当てられている場合もありますので,一長一短ですし。
まぁ,個人的にはCASSIOPEIA系のアクションコントロール押下+アプリケーションボタンの方が待ち時間が発生しない分だけ好きだったりはするのですけれど(笑)
CASSIOPEIA系でいうところのアクションコントロール(似非ジョグダイアル)の代わりに本体左側面に装備されている上下カーソルボタンのことです。
アクションコントロールと比較した場合,指の上下移動量がやや多くなることや決定機能がないことがネックになります。
が,上記,hp・ホットキーの項で触れましたが,上/下コントロール直下に配置されているボイスレコーダボタンが長押し対応になっているため,2つのアプリケーションを割り付けられますから,ここにEnterの仮想キーコードを吐くアプリ(PDS扱い)を割りつけてやることで決定キーとして利用することができます。
私が自宅に帰ってきて真っ先にしたことが,上記アプリを作成することでした(笑)
# 本インプレ記事執筆が難航している間に,既に同種のアプリを公開されている方もいらっしゃるようですが,インプレネタの一環として本ページでも公開しておきます(^^;
ちなみに本アプリはたった2行コードを書いただけというしろもののため,以下のような機能制限があります。
何故かスタートメニューが開きます(^^;
hp タスクスイッチャーなどのポップアップタイプアプリや通常のアプリ上では問題なく動作するのですが,スタートメニュー上では利用できません。
keybd_event(VK_RETURN, 0, 0, 1);
keybd_event(VK_RETURN, 0, KEYEVENTF_KEYUP, 1);
ちなみに私の場合,長押しには(スタートメニューを割り当てても無駄ですし)AbsoluteSimpleCloseを割り当てています。
アクションコントロールに比べ(ボタン形状などにより)長時間利用すると疲れるという問題はあるものの,操作性の面では本体サイドにボイスレコーダボタンが無くなってしまったE-200とはよい勝負かなといった気もします(苦笑)
# この点に関しては,PocketGearが理想的といえましょう。
ただ,素材がゴム製ということもあって,疲労や経年劣化などで(ファミリーコンピュータの旧型コントローラよろしく)千切れたり,ベタベタになったりしないか少し心配ではあります(^^;
メインメモリが64MB搭載されています。
私の場合なければないでやり繰りするだけの話なのですが,jornada系はROMに辞書ソフトが入っていませんから,HikaruCEを入れたりするのには便利ですね。
あって困るものではありませんし(笑)
# 価格上昇分とのトレードオフではありますが(苦笑)
CPU同様Microsoft側からのコンフィグレーションによって,Pocket PC 2002搭載機種はROMが書換え不能のマスクROMから,書き換え可能のFlashROMに変更になりました。
これによってOSのバージョンアップが可能になり,製品寿命も長く〜といいたい所ですが(^^;
次にXScale(ARM系の新CPU)搭載機が登場するであろうことを思うと,ヘビーユーザにとってはありがたみ半減かなとも思わないでもないですが。 <資源は大切に(苦笑)
ROM搭載ソフトのバグフィックスのための修正ソフトに貴重なRAMを消費されずに済むという点はありがたいかも知れませんねぇ(笑)
また,本機の場合hp safe storeフォルダという形でFlashROM領域の一部を不揮発性のストレージ領域として利用できるのは便利でしょう。
# システム(設定)から確認した限りでは,2.2MB程利用できるようです。
私も早速,絶対に消えては困るソフト(=Pocket WZ EDITOR マクロ関連はtxc.dllのみにしてサイズダウン)を入れてみました。
ちなみにこのhp safe storeフォルダはCDからインストール作業を行うことで,ルートフォルダに作成され,標準のFileExplorerからも読み書きが可能になります。
が,このhp safe storeフォルダというのはFlsshROMに書き込まれているシステムファイルを書き換えるためのパッチに近い感じの代物のようで,インストール時にいきなりシステム更新作業を始めてしまうので,初心者にはかなり(精神的な)敷居の高い導入作業になっています。
無論画面の指示に従うだけで問題なくインストールは行えるのですが,こうしたインストールに失敗するとクリティカルな問題を引き起こす可能性のあるものをプリインストール状態で導入しておいてくれないのはかなり不親切な印象を受けました。
# まぁ,初心者に気軽にFlashROMの書き換えを行って欲しくないという意思表示なのかも知れませんが,マニュアルにそれらしき記述がない(どころかhp safe storeのインストールが必要なこと自体触れられていない)辺り,単純にスケジュール的に間に合わずバンドル扱いにしたのではないかと勘繰りたくなってきてしまいます(苦笑)
まず本体右下についている内蔵スピーカですが,音質,音圧ともにまずまずといったところでしょうか。
音圧に関してはややE-750に劣っているかもしれませんが,大差ない印象です。
# 音質は似たりよったり。
ただし,ボリューム最大にしてしまうと音がかなりビビリ気味になってしまいますので,やや落として利用することになると思います。
ヘッドフォンジャックはE-700などと同じく本体上部左側に付いていますので,ポケットに入れたりする際にも邪魔になりません。
# E-750は本体左サイド上部。
また,ジャックの挿し心地がかなり固めですので,何かの拍子にヘッドフォンが引っこ抜けてしまい,外部に音が漏れるといった事故もまず起きそうにありませんから,安心して利用できると思います。
# 私の利用していたiPAQの初期ロットは,かなり抜けやすかったので困りましたが(^^;
ヘッドフォン利用時の音質はPocket PCとしては優秀な部類に入ると思います。
E-750やiPAQと比べても全く遜色ありません。
外出先でポータブルオーディオとして使うには,十分な性能を確保しているといって良いのではないでしょうか。
ヘッドフォンジャック同様,本体上部左側に装備されています。
ノートPCなどと赤外線通信を行う際は善し悪しといった感じですが,Pocket PC 2002からPalm OS搭載機などとの名刺交換も可能になるなど(なったんですよね??(^^;)の機能強化が図られていることを考慮すればベストのポジションといってよいでしょう。
また,本機はCASSIOPEIA系などに比べると随分と赤外線が強力な気がします(^^;
1m以上先のノートPCとActiveSync接続が可能です。
結構便利ですよ(笑)
# これも,上記赤外線通信関係の機能強化の一環なのかしらん?
# また未検証ですが,赤外線によるActiveSyncの速度が向上しているような気もしますね。
私はこれまで本体背面に回せない液晶カバー(いわゆる蓋)は不要だと思っていたのですが,考えを改めました(^^;
CASSIOPEIA l'agenda BE-500のそれと構造的にはほぼ同じなのですが,作りがしっかりしている分とても好感がもてますね。
材質自体はプラスチックなのですが,多少強めに押した程度ではたわむこともありませんし,開いた状態で多少振り回してもロックが外れて勝手に閉じてしまうといったこともありません。
また,フリップを閉じた時接触する本体部分は,全てゴム製のパーツになっていますので,開け閉めすることによる傷や音を気にしないですむ点も見逃せません。
# このパーツは本体の周囲を取り囲んでおり,本体を握った際の滑り止めも兼ねています。
# 前述の経年劣化がやや心配ではありますが(^^;
hp jornada 548に比べてフリップ固定位置がよりオープン側(外側に大きく開く)になったため,屋外でヒサシのように利用することはできませんが,本機の液晶は反射型TFT液晶に変更になっていますから,特に問題ないでしょう。
フリップを開いた状態でも,CFスロット(長めのカードもOK)や赤外線ポート,ヘッドフォン(ジャックにコネクタを差し込んだ状態)などと干渉することがない点も評価できます。
# まぁ,この辺りは当然のことともいえますが(^^;
加えて,jornada系特有の機能としてタッチパネルをタップすることで電源をONにする機能が利用できる(デフォルトではOFFですが)のも運用形態によっては便利でしょう。
これは余談ですが,どうも本機は(WMPなどで)画面をOFFにしてもタッチパネルの電源は落ちないようで,画面タップに反応するようなので極力フリップカバーは外さず運用するのが無難のような気がします(^^;;;
指に引っかかる部分が小さいため,はっきりいって取り出しにくいです(^^;
さらにいうなら差し込む際も,差し込み損なうケースがあるのもいただけませんねぇ(苦笑)
# 正規の差し込み角度と90度間違って差し込むと,途中まで抜き直してやる必要があります。
# カシオペア系と違ってスタイラスのフック(引っかけ)部分がコの字型になっている弊害といえましょう。
長さも本体の長さのわりに結構短いですし,細いです。
まぁ,使いづらいと強弁するほどのものではありませんが(^^;
本体下部の通信コネクタにカバーがなく常に剥き出し(端子はコネクタの穴の中ですが)で,カバー類が一切ありません。
が,よくよく周りを見渡してみれば,CASIO以外のメーカはみな剥き出しなので,そう神経質になる必要もないのかもしれませんね。
ちなみにCFスロットは軽量化のためかダミーカード仕様で,取り外し可能のスロット裏蓋も単なるスライド式で,ツメ以外のロック機構などは存在しません。
# 写真でみていた時はバッテリロック機構と兼用なのかなと思っていたのですが,違いましたね(^^;
CASSIOPEIA系のような本体サイドではなく,本体前面左下にあります。
片手で電源を入れるには明らかに不便な位置ですが,フリップカバーを開けるついでに押す位置としては悪くありません。
また,ボイスレコーダボタン押下などでも電源が入る(設定にできる。デフォルトでON)ので,思っていた程は不便ではないです。
本体下部左という,わりと変な位置にあります(笑)
クレードルに挿した状態で使おうとすると困りそうな気もしますが,あまりそういうシチュエーションってのもないかも知れませんが(^^;
本体前面,上部中央にあるLEDは,アラーム通知とそれをOFFにするためのボタン,充電インジケータ,画面表示OFF(長押し)ボタンの各機能を兼ねています。
充電終了時に消灯ではなく,グリーンに変わるタイプなのは好感が持てますね。
また,本LEDは画面OFF時にも点滅します。
純正品としては,驚くほど小さいです。
# ただでさえjornada系のACアダプタはデカイ,重いと不評でしたからねぇ(^^;
さすがにサードパーティ製やsigmarionなどの一部の機種のものよりは大きい(or重い)ですが,こちらは100-240Vのワールドワイド対応ですから,画期的な大きさといってよいのではないでしょうか。
クレードルに載せた本体を操作することを念頭においてか,いかにも中身が詰まっていますといった感じの重量感を持ったクレードルが付属しています。
上記に加えて,CASSIOPEIA系のクレードルに比べると背もたれの部分が奥に傾斜した形になっていて,本体が(机に対して)より寝そべった状態でセットされるため,クレードルに載せた状態での操作性に優れる点も特徴でしょう。
ちなみに,オプションの長時間Lバッテリ装着時でもクレードルに本体を固定できるよう,背もたれの部分がスライド式で取り外せるようになっています。
# 紛失しないように気をつける必要がありそうですねぇ(^^;
また,jornada系の伝統でUSBケーブルの先端付近に分岐があり,ここに(独自形状の)ACアダプタを接続する形になっています。
この構造のおかげで,クレードルから伸びるケーブルが1本ですみ机の上がスッキリするのはありがたいところですが,設置場所によってはACアダプタの取り外しが難しくなりますから,常にACアダプタを持ち歩きたいと思っている人にとっては痛し痒しといったところでしょうか(^^;
Palm-Size PCの頃から指摘し続けているため,こちらとしてもいい加減いい飽きてきましたが,片手持ちでの利用が前提となるPalm-Sizeデバイスにも関わらず,相変わらずストラップを付けるための穴が用意されていません。
# ネジに巻き付けようにも(トルクスネジなのはともかく)ネジ穴に余計なスペースがなく,ボディに傷を付ける覚悟が必要そうなのも困りもの。
デザイン上か,はたまたストラップホールの強度上の問題なのかは定かではありませんが,NEC以外のメーカは即刻考えを改めて欲しいものです。
# 特にBE-500には付けたのにE-200では付けなかったCASIOとか(苦笑)
リセットボタンの位置がCASSIOPEI系と異なり,背面側から見て左側(スタイラスの差し込み口がある方)になっています。
まぁ,この辺りは,リセットする際に本体を裏返すのか,それとも表のまま手さぐりでリセットするのかという思想の違いなのでしょう。
CASSIOPEIA系は前者,本機は後者ということになりますね。
さて。 hp jornada 568について語る以上,これに触れない訳にはいきませんね(嘆息)
CompactFlashスロットがTypeIのみの対応である点と,ソフトモデムを搭載していない点は,日本市場考慮した場合致命的な欠点にも関わらず,hp jornada 548での教訓を(525でしか)生かさず,欧米と同仕様のままリリースした日本HPの販売戦略には大いに疑問を感じます。
指摘するのも馬鹿馬鹿しい問題なので,細々とした事例を上げるつもりはありませんが,上記2点(特にCFスロット)が原因で本機を買い控えた統計でもぜひ取ってもらいたいものです。
良い製品をリリースすれば,それが市場の要求に合っていなくても売れるなどという牧歌的な考えは即刻捨てるべきでしょう。
# まぁ,日本HPのスタッフも座してこの事態を迎えたわけではなく,改良できなかった理由というものもあるのでしょうが,理由があれば済むというわけではありません。
この欠点のおかげで,本機を利用して通信を行うにはCF型PHSデータ通信カードはTDKのRH2000P限定。 ストレージ周りもCFカード限定。 携帯電話を使うにはIrGEAR for KEITAI系の赤外線アダプタ限定(CFデータ通信カードというのもあるにはありますが…)。 と実に多大な制約がかかってしまいます。
# 一応断っておきますが,私は納得づくで購入してますので誤解なきように(苦笑)
ちなみに,CFスロットの裏蓋が取れることで,簡単にTypeII対応にできたのではないかという点に関しては,実機をみれば分かりますがちょっと難しそうですね。
TypeIIカードはコネクタに対して前面が厚くなっているため,ここを後ろに逃がすにはコネクタ方向を前後逆にする必要がありますし,それ以上に裏蓋を外せるといっても端子保護の観点からだと思いますが,切れ込み部分が端子の上の部分までしか入っていませんからどのみちTypeIIカードは刺さりません。
ボディ裏を新造した上でコネクタを逆方向に固定する必要があると思われます。
# まぁ,日本語版を日本の工場で作っているとかなら,対応の面でまだ話も違っていたのでしょうが…
色々と書きましたが,結局のところ,日本市場はHPにとって設計段階で真剣に考慮する程大きなパイではないということなのでしょう(苦笑)
SD/MMCスロット付きバッテリやPCカード+SDコンボスレッドバッテリ,本体に被せる形で利用可能なhp jornada pocketキーボードなど魅力的なオプション類が多数ラインナップされているのは本機の大きな魅力といえます。
# もっともバッテリを交換しつつ運用することを考慮すると,メモリカードスロットがバッテリ側にあるのは,ちと問題のような気もしないでもないのですが(苦笑)
が,どれも発売日未定だったり2月末だったりと,まさに『絵に描いた餅』状態ですから,これらの一刻も速いリリースを望みたいものです。
特にコンボスレッドバッテリはPCカードアダプタ経由という制約は付くものの,microdriveなどをはじめとするTypeIIカードを利用可能にするいわば切り札的なオプションですから,このオプションのリリース時期が本機の明暗を分けるといっても過言ではないかもしれません。
前機種用のオプションとしてリリース済みのカメラは今すぐにでも欲しいところですが,本機を長期的に使い続けられるかどうかは他のオプションのリリース速度にかかってくる以上,(個人的には)おいそれと手を出す気になれないのは残念な限りです(苦笑)
続いて,ソフトウェア関連についてみてみましょう。
スタートメニューなどの各種メニューの展開時とタップ&ホールド時にアニメーション表示が行われるようになりました。
私はWindows9xなどでも,まずアニメーションをOFFにする人間ですので,一般的な感想かどうかは判断しかねますが,メニューのアニメーションははっきりいって『邪魔以外の何者でもない』と感じました。
しかも,標準の手段ではOFFにできないようです。
レジストリ変更など何らかの手段でOFFにするテクニックの開発が待たれます。
# 海外のシェアウェアにレジストリの設定変更でOFFにできるものがあるようなのですが…
# どうやら登録が必要なだけでフリーソフトのような気もしますね。 <RegKing2002
CE FANの掲示板にこの件に関する書き込み情報が出ていますね。
曰く,[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\GWE\Menu] 配下『Anitype』に0を指定すればOKだそうです。 ちなみに6でデフォルト動作だとか。 <当方でも検証済み
で,上記発言のネタ元はこちらだそうです。
# 日本語版(少なくともhp jornada 568)は値を(DWord値で)新設する必要があります。 該当エントリが見つからないわけですね(苦笑)
タップ&ホールドの方はタップ中に,タップ位置の周囲に輪を描く感じでアニメーションが表示され,輪が完成した時点でコンテキストメニューが展開します。
これは初心者にも分かりやすく,GUIとして悪くないと思います。
# 初期セットアップ時の悪名高き,ジョンソン歯科医(タップ&ホールドのチュートリアルをこなさないとセットアップが進まない)は説明不足な点も含めて相変わらず変更されていませんでしたから,注意が必要です(^^;
FileExplorerが見違えるほど使い易くなりました。
まず,画期的なことにFileExplorer単体で,ショートカットが作れるようになりました(苦笑)
しかも,それだけで驚いてはいけません。
コマンドバー(ツールバー+メニューバーに相当)のマイデバイス,メモリ カード,ネットワーク共有の各ボタンを押すことで,各フォルダに直接アクセスすることができます。
# =ルートからいちいち辿る必要がない。
さらに,前Ver.ではバックグラウンドから復帰させただけでMy Documentsフォルダに強制で戻されましたが,今回は前述の3つのカテゴリ別に最後にオープンしたフォルダを保持します。
# つまり,前回メモリ カードのDataフォルダをオープンしていたとすると,メモリ カードアイコンをタップした時点で『\メモリ カード\Data』が自動オープンされます。
ちなみにこの御利益は,アプリケーションを一端終了した後にも効力を失いません。
# レジストリに保存用エントリがありました。
加えて[開く]メニューから,コマンドラインを使って(参照は不可)目的のフォルダを直接開くこともできるようになりました。 履歴機能もついているのでそこそこ便利に使えそうですね。
# 本来は共有フォルダにアクセスするために付けられた機能だとは思いますが(^^;
上記の改良により,ファイルのプロパティが参照できない(Ctrl+Pも無効になってしまっているような?),隠しファイルとシステム関連ファイル(DLL含む)が参照できないことを除けば,とりあえず一通りの作業をこなすことができるようになりました。
この辺りは頻繁に操作するものではありませんから,ActiveSync経由で母艦から操作すると割り切れれば十分使えるソフトになったと思います。
母艦側はすでにMicrosoftのサイトで公開されていたActiveSync3.5なのは変わりませんが,hp jornada 568用のUSB(接続用)ドライバが必要になりますので,添付CDに収録されたものをインストールする必要があります。
# 今後ダウンロード可能になるものには,はじめから含まれるようになるでしょうが。
あまり変更点のない(3.1と比べれば多少は違いますが(^^;)母艦側に対して,CE側のActiveSyncの構成が一部変更になっています。
具体的にはActiveSyncと赤外線によるActiveSyncが統合され,ActiveSyncのコマンドバーから赤外線接続を選択する形になりました。
この変更によって,赤外線によるActiveSyncを中断するために,一端Today画面に戻ってタスクトレイアイコンをタップする必要がなくなったのは便利でしょう。
Today画面のタスクトレイにあったスピーカアイコンがナビゲーションバー(タイトルバーに相当)に移動になり,常時表示されるようになりました。
さらにバルーン(ポップアップメニュー)も採用され,ミュート設定だけでなくボリュームコントロールも可能になっています。
# まぁ,相変わらずピッチが6段階なのはどうかと思いますが(苦笑)
ナビゲーションバーに表示されている時計をタップすることで,日付と近い将来の予定に加えて,バッテリ残量(ただし信用性低し)がバルーンで表示されるようになりました。
加えて時計部分をタップ&ホールドすることで,アナログ時計表示が選択できます。
# 決定キーを押しながらタップ&ホールドで,従来通り『ファイル名を指定して実行』も選択可能です。
全ての標準アプリに『終了ボタンのようなもの』が付きました。
ただし,このボタンは単にアプリをバックグラウンドに回すだけのボタンですから,実際にアプリケーションが終了するわけではありません。
が,これが付いているだけでも随分と便利になりました。
スタートメニューの履歴機能と合わせれば,タスクマネージャを使わずにすむケースも多くなりそうな気がします。
アプリの立ち上げ過ぎで動作が遅くなったら,タスクマネージャ(たとえばjornada標準のhp タスクスイッチャー)で全アプリを終了してやればいいでしょう。
本機はメモリが64MBありますから,メモリ管理にそう神経質になることもないと思います。
余談ですが,OKボタンが付いているウィンドウは,従来通りきちんとクローズします。
細かい変更点ですが,アプリケーションボタンに割りつけたアプリケーションをボタンから起動した場合,スタートメニュー最上段の履歴に入らなくなりました。
上記動作が嫌でわざわざ直接レジストリを操作したり,コントロールパネルアプレット ボタン(裏) などのソフトを使っていた私を含む一部の人には朗報といえましょう(笑)
英数入力には全く使えないとの悪評も高かった手書き入力パッドですが,半角,数字ボタンに加えて『英字』ボタンが新設され,これらを駆使することでかなり実用的な文字認識が行えるようになりました。
私が試した限りでは数字は(旧Ver.の)ひらがなと同程度,英大文字などもなかなかの認識精度で十分実用になると感じました。
# Zは2にならないように(怪傑)ズバットマーク(古!)よろしく,真ん中にスラッシュ(棒)を入れると上手く認識するようです。 問題はOと0ですか(^^;
ただ,英小文字の一部の文字がどうしても大文字になってしまい,上手く入力することができませんでしたが(苦笑)
# IMEによる小文字変換で対処するとか?
Outlookと受信トレイの同期で,受信トレイ以外の任意のフォルダも同期可能になった模様です。
ちなみに私自身は最近はOutlookでメール受信などは滅多に行いませんので,未検証ですが(^^;
# Outlook&OutlookExpress不使用は,下手なアンチウィルスソフトよりも効果的ですからねぇ(苦笑)
H/PC(Pro3.0以降)同様,標準でNetworkClient機能を搭載したため,ネットワーク上の共有フォルダに直接アクセスできるようになりました。
ActiveSyncやFTPを経由することなく,直接母艦以外のPCとファイルのやりとりができるようになるため,色々と便利に活用できそうです。
※ まれに勘違いする人がいますが,CE側に搭載されているのはClient機能であってServer機能ではありませんから,PC側のNetworkComputerにCE機が表示されるようになりません。
Todayに壁紙が貼れるようになりました。
勝手に加工(ホワイトのアミカケのような感じ)されますので,Todayの表示内容が見づらくなるといったことはあまりありません。
その分壁紙が大して目立ちませんが,これは実用性を考慮した場合,仕方がないことといえましょう。
なお,用意されているテーマ(デフォルトで4種)の中から選択することで,スタートメニューやウィンドウの配色などを変更することができます。
一応,このテーマを作成するためのソフトがMicrosoftからリリースされる旨,発表があったようですので,期待せずに待ちましょう(苦笑)
既に公開されていたようですね(^^; 呆気ないほど簡単にカスタマイズ可能です。
# 母艦必須ではありますが。
WMPがWMAとMP3に加え,WMV形式の動画とストリーミングビデオ再生に対応したVer.8に変更になりました。
動画関連に関しては門外漢ですので割愛しますが,再生ファイルを(7以降同様)ローカルフォルダから勝手に探してきてくれるようになったため,再生ファイルをMy Documents以外のフォルダに保存可能になった点は評価できます。
が,プレイリストに登録する際,一括登録やフォルダ単位での登録といった気の利いた機能は全くないため,microdriveやモバイルディスクといった大容量メディアに大量のファイルを入れた場合の管理能力は全く期待できない点には問題を感じざるを得ません。
加えて,せっかくOS側でNetworkClient機能を備えたにも関わらず,これに対応するための機能を備えていない点もいただけません。
無線LANを利用して,ジュークボックス利用を夢想していた人にはかなり残念な仕様といえます。
# おそらくプレイリストをテキストエディタで直接操作すれば,共有フォルダ上のファイルも再生できるとは思いますが(苦笑) <未確認
その他,これは確証はありませんが,従来のWMPはWindowsMediaEncoder8でエンコードしたWMAファイルの再生品質が低かった印象があったのが,本WMP8では改善されている気がします。
# というかむしろ今回のWMP8では,母艦用のWMP7以前(つまりWMEncoder7以前)でエンコードしたファイルだと,音の立ち上がりが原曲に忠実でないような気もしないでもないのですが…私の気のせいかしらん??
ようやく,ファイルのダウンロードに対応しました。
# 従来はダウンロード後,関連づけされたアプリがない場合無視されてました(死)
これによって,母艦無しでのインストール作業や,オンライン書店などでのファイル購入などが便利になりました。
あとはネットワーク接続へのオーバーヘッドが減ったのか,初回アクセス時のレスポンスが向上した印象がありますね。
もっとも,CASSIOPEIA系が伝統的に遅かっただけという話もあるかも知れませんが(^^;
# そもそもPIEの改善というよりは,OSの改善点でしょうし。
# 受信トレイの受信速度も改善されているような印象が…
連絡先が会社名でソートできるようになるなど,笑…もとい小改良が施されたようですが,何せ旧Ver.をまともに使ったことがなかったので,イマイチ違いが実感できません(苦笑)
PocketExcelやPocketWordも改良されたようですが,これまたすぐにはよく分かりません(^^;
搭載されました(笑)
動作確認はしてみましたが,問題なく動作する模様です。 <当たり前
AirH"と組み合わせると,外出時の暇つぶしにはよさそうです(^^;
# 常時電源が入れていられるわけではありませんから,現状ケイタイメールの代替にはなりえませんしねぇ(苦笑)
個人的にスペルチェッカはともかく,Terminal Services Clientが搭載されないのは納得がいかないので,早急な改善を望みます。 >MSKK
ネットワーク関連がチョロチョロと改善されています。
一般ユーザに関係ありそうな点としては,選択されている(ダイヤルパターンの)接続元情報に基づいて接続先が自動選択される辺りとかはちょっと便利そうな気がしますね。
デフォルトでhp ホームメニューホットキーに割りつけられている,全画面型のページ切り換え式ランチャソフトです。
アプリケーションボタン(ホットキー)に割り当てられている場合に,ボタンを押すだけで次々とページが切り替わるため,ナビゲーション・パッド(&アクションボタン)と組み合わせることで画面をタップすることなく複数のアプリケーションを簡単に起動することができます。
バッテリ容量表示や,HP製の各種設定ソフトを呼び出す機能も便利ですね。
ただ,ホームメニューにアプリケーションを登録する際,カット&ペーストが利用できないため,登録済みのアプリの配置場所を変更するためにいちいち再登録し直してやらなければいけないのはいただけない仕様といえましょう。
旧Ver.に比べかなり使い易くなっています。
hp ホーム以外にも,Todayのタスクトレイと(前述の)仕事ホットキー(hp・ホットキーの一)の長押しから呼び出すことができ,カスケードメニュータイプの表示と母艦用Windowsのタスクスイッチャー(Alt+Tab)のようなアイコンメニューから選択することが可能になっています。
特に後者のアイコンメニュー(正しくはアイコンパッド)ではメニューを呼び出してから自動で閉じるまでとカーソルを移動させてから閉じるまでのタイムアウト値を設定でき,タスクスイッチャーを起動したりカーソル移動を行うだけで,アプリケーションを簡単に切り換えることができます。
# アイコンパッドでは左右カーソルを利用しないとアプリの終了など,一部アイコンが選択できない点は(上/下コントロールでの運用に不向きで)残念です。
# また,タイムアウト値の下限が長めなのも,ヘビーユーザには不満が残りそうですねぇ(^^;
前述の通り,Pocket PC 2002には似非終了ボタンが装備されているため,通常利用であれば,他にオンラインソフトなどを使わなくても十分便利に利用することができるでしょう。
詳細は前述の,ハードウェア関連のTFT反射型液晶の項参照。
仕事ホットキーの長押しで,簡単にフロントライト輝度を切り換えられて便利です。
フロントライト輝度を事前に設定したプロファイルによって簡単に切り換える,hp プロファイル表示と同様に,サウンドボリュームを切り換えるためのソフト。
連絡先ホットキーの長押しで,簡単に切り換え作業を行うことが出来ます。
# あ,hp イメージビューアに付いて書くのを忘れたような(汗)
# これも十分常用に耐える仕上がりになっています。 GIF形式が利用可能なのもありがたいですね。
ゲーム系はどれも体験版ばかりですが,さいすけやDMoney,JRトラベルナビゲータ,日英,英日翻訳ソフトなど,実用系の製品版がキッチリバンドルされている点はポイントが高いといえましょう。
特に標準のPIMソフトは使い勝手の悪いことでは定評がありますから,定番代替ソフトである,さいすけが追加投資なしに利用できる点は(特に初心者には)ありがたいのではないでしょうか。
またHPのサイトからダウンロードできる専用ソフト,OmniSolveは電卓ソフトとしては定評のあるソフト(なにしろHP謹製)ですから(必要な人には(^^;)見逃せないところでしょうね。
# いや,私は普段四則算で事足りてしまうひとなので(汗)
以上ざっと駆け足でhp jornada 568について概観してきました。
通常であれば,長所短所を分析した買い判断でも〜と行くところですが,記事をここまで読み進んできたみなさんにはそんなものは書くまでもなくお分かりでしょうから,今回はあえて個人的な感想を述べることで締めくくりとしたいと考えます。
結論からいえば,本機はかなり魅力的なマシンであることは間違いないでしょう。
軽量かつ質感の高いボディに,長時間駆動を実現するバッテリ周り。
これに使い勝手の良いフリップカバーと小型のACアダプタ,機能性を備えたクレードルを組み合わせた,キッチリと作り込まれたハードウェア。
そこに搭載されたPocket PC 2002の(改良された)標準ソフトと,hp タスクスイッチャーに代表されるかゆい所に手の届く小物ソフトに加え,さいすけやDMoney,トラナビといった定番ソフトをバンドルすることで,標準ソフトの死角を巧みにふさいだパッケージングの見事さは,これまでのPocket PCには無かったものといってもよいのではないでしょうか。
これまでのマシンは商品構成としてどこかしら欠陥があり,ユーザがカスタマイズを施さない限り,いまひとつ快適に利用することができなかっただけに,本機の完成度の高さは評価されてしかるべきでしょう。
# もっとも,この欠陥は多分にOSおよび標準ソフト側に問題があったのですが…
が,何をどう言い繕ったところで,本機がCF TypeIIが使えないこと,ケーブル接続による通信手段を一切持たないこと,交換式バッテリを生かす充電器が無いことといった,いわば+αの部分に大きな問題を抱えているのは間違いありません。
結局本機を購入するかどうかはCF TypeIIスロットを諦められるか,さもなくばPCカード+SDコンボスレッドバッテリによる(主に通信時の)大型化を許せるかどうかにかかっているのでしょう。
# 無論,RH2000P(通常プランでの契約も可能)を利用するという選択肢も有りですが。
後者のユーザを取り込むためにも,HPはPCカード+SDコンボスレッドバッテリやhp jornada Pocketキーボードといった魅力的なオプションの早期投入に全力で取り組む必要があります。
それらオプションが全て揃った時こそ初めて,本機は後続となるPocketGearやE-200といった強力な拡張性を備えたマシンと比肩できる存在になるのでしょう。
# GENIO e550Xは?という声も聞こえてきそうですが,あちらはモバイルバッテリーチャージャ待ちということで(^^;
とまれ,無線常時接続時代のPDAとしての本機の価値が問われるのは,今しばらく先のことになりそうです。
余談
私自身は非常に気に入りましたが,このままいけばまず間違いなくマイナー機種の仲間入りでしょうねぇ(苦笑)
幸いPocket PC 2002はCPUが全て共通ですから,SH3時代の悲哀は(あまり)味あわずに済むでしょうし,実機に触れてみて本機の魅力を感じることができたのなら,買って損はないマシンだとは思います。
しかし,性能からすれば当然とは思うものの,Pocket PC 2002マシンはどれも高い買い物であることに変わりはありません。
後になって後悔がないように,自分に何が必要で何が必要でないのかを見極めることが快適なPocket PCライフの第一歩です。 とか。